調べものをしている最中、止せばいいのにオモシロそうな書名を手にとってしまい、でまた、これが間違いなくオモシロそうな気配。
そういう今回の一冊が、ネフスキー
『月と不死』(東洋文庫)。民俗学の研究者で、ロシア人らしく、柳田先生とも親交があったそうな。
ただもう、そうした枝葉末節とは別次元で、開いた瞬間にして
「オモシロイ!」という波長が伝わってくる。
そういうときは山菜取りと一緒で、もう一冊見つかってしまい、そっちは
『アリスの服が着たい』というものだったな。
デジタルな調べもののいいところは、調べたいものがハッキリしてる場合、膨大量の中から瞬時にして選び取ってくれること。
アナログな調べものは、それとはちょっとズレているけど、なんとなく関係がありそう――というものを拾ってくれるところ。まあ、自分の脳みそが拾うわけだけれども。
結果、今回みたいに、これ以上見つけなくていいよ――という状況でオモシロイものを拾っちゃう場合もあるんだけど、どっちが上とかそういうことではないので、両者の特性をうまいこと併用しなくてはならない。
もっと困るのは、こういう、本来的には何の関係もなさそうなものが、実は一番欲していた情報とつながったりする場合が、ままあること。脳みそ恐るべし。
9月は、楽しみにしていたマンガ作品がうわっと出るので、活字はなんとかセーブしておきたい。いやー、
『アコニー』の三巻(9月22日)を、生きる支えの如く待ちわびているからなー。