前作をリミックスした武井宏之
『ユンボル』(集英社)、これが完全にどうかしてる作品で、やはりその世界観に圧倒される。
土木と現場と建築と――それ関連の用語で固めた独特のイメージ、戦いは基本
「重機」で行うという破天荒っぷり。
ただ、それだけ突飛な設定のせいか、今回のリミックス版では、かなり丁寧なお話づくり。キャラクターも流行を意識した鋭角的なデザインになっている(『コードギアス』みたいな)
また、メカ作画に手間がかかるせいか、巻末のスタッフ数がスゴイ。デジタル作画も、かなり力が入っている。前作の雪辱にかける意気込みを見た!という心持ちがする。
ただ、そうやって出来上がった作品は、どこまでシリアスなのか分からないトボケっぷり。ロードローラーで繰り出す必殺技が
「ゴッド・プレス・ユー」だもの。どうしても笑ってしまう(良い意味で)。
この辺、確信犯でオモシロも盛り込んでるから、雪辱だの何だのは忘れて、素直に楽しむのがいいのかもしれない。自分的には、
「エコカー減税も真っ青の悪燃費」という弱点には吹いてしまった。
そういえば、
「どうかしてるマンガ」(ホメ言葉)の巨匠・島本和彦先生の
『アオイホノオ』、今月号はスゴかった。
原秀則氏がやりだま(?)にあがっていたけど、お二人の盤外でのコメントも必見(ブログ参照)。ネコが吼えている?!