小説の冒頭、ロビンソンが
「航海に出るなんてバカな考えはあらためてくれ」と涙ながらに父親に説諭される場面があるけど、その父親が痛風(gout)をわずらっていた。
どうも、これは18世紀英文学ということでは、見過ごすことのできないものだそう。
英文学の恩師、G先生が、
「自分はこれから英文学とギャウトの研究をしようと思う」と言っていて、
「ギャウトってなんだよ」と思い、家に帰ってから辞書を引くと、それが
「痛風」と出ていた。
それがずっと引っかかっていたのが、今回の
『ロビンソン・クルーソ-』で久々に思い出された次第。
ただ残念なのは、自分も18世紀の英文学が好きで色々読んだつもりだったけれど、それ以降、まるでギャウトに出会わなかったんだよね。
ひるがえって19世紀フランス文学では、
「観相学(physiognomie)」をテーマに調べよう!と思ったものの、こっちはあまりにも例が多すぎて調べるどころではない。うまくいかんなー。
18世紀英文学の代表選手といえば、
『ロビンソン』だろうけど、もうひとつ
『ガリヴァー旅行記』というものもあって、こっちを調べるのが得策かも知れない。
(ロビンソンは、文化史のテクストとして、お話の面白さはあるけれど、いかんせん文章がつたない。いくら日記文学とはいえ、一ページに「I」が10回も20回も出てくると白けてしまう)