人文書で今年読んだものでは、エドマンド・ウィルソンの
『To the Finland Station』が圧倒的なオモシロさだったなー。今年度に刊行されたものではぜんぜんないんだけど。
フランス革命前後の思想家たちを追った作品で、ウィルソンファンを自認しながら、マルクス主義云々の文言で敬遠してしまっていたことが悔やまれる。
ただひとつ気になるのは、ウィルソンの著作を集中的に出版するFarrar Straus & Giroux(*いまだになんと発音していいか分からない)から、Louis Menandの序文つきで新版が出るらしく、そっちを買ったものか迷っている。
Louis Menandも、いまだ正式な発音が分からない。ずいぶん前に知った
『メタフィジカル・クラブ』が邦訳されて、そこでは
「ルイ・メナンド」とフランス式の表記になってたけど、それが正しいんだろうなぁ。
ウィルソンの次に良かったのが、マサンの
『La lettre et l'image』(ガリマール)だったなー。テクスト部分は多くないながら、使われている語彙がハードなので読むのに骨が折れた。