外国語の勉強の合間、というか、こっちも本腰で勉強はしてるんだけど、古文をやりはじめて、ようやく一冊ちゃんと読んだのが、鴨長明
『方丈記』。
読んでみると、とにかく端正な文章で無駄がなく、使う語彙、典籍などにもセンスが感じられ、学があるというだけでなく、本当に頭のいい人だったんだなぁ~と感じる。
一方、後半になると
「庵を結んで暮らしている方が、余計な心配ごとがなくてよかった、むしろ貴族の社会にいなくて良かった」的なことが書いてあるんけど、ホントかなと(笑)。
そうはいっても出世栄達ができるものなら、したかったんじゃないの?ということが文脈から伺えて、巻末の解説を読んでもやはり同様のことが書いてあり、これは読者みんなに共通してるんだなー。
ただ、当時の名誉栄達は、本人の能力以前に
「帝に血筋がつながっている」かどうか、それがすべてなので、これだけ能力があって、その上、そうした血筋がなければ、
「世を捨てる」ということでそれに反発したのかもしれない。
古文は勉強して、高校時代は嫌でしょうがなかった係り結びや助動詞の活用もちゃんと見えるようになると、それだけしっかり読み解けるので、ここまで来ると古文も楽しいな。