めったに映画館へ行くことはないながら、宮崎駿監督の作品だけは劇場で見よう――ということで、楽しみに、というよりは、むしろ義理立てするような気持ちで観に行った
『風立ちぬ』。これがすごかった。
アニメーションという枠を超え、この5年間で見た映画作品では間違いなくベストです。それぐらいすばらしく、生まれて初めてパンフレットも購入したし、見終わってからずっと陶然とするぐらい、圧倒的な作品でした。
堀越二郎という主人公がエンジニア、それもインテリ的な要素を多分に持った職人という感じで、そこらへんにビシビシ来るものがあり、色々な見方のある作品ながら、自分はそうした職人もの、という形で観ました。
正直、宮崎駿さんの最高傑作でしょう。自分ではナウシカが大好きで、これが群を抜いてお気に入りでしたが、今回の
『風立ちぬ』を見た後では、
『ナウシカ』より
『風立ちぬ』を選ぶかもしれません。
DVDはもちろん購入するとして、つい先ほど
『風立ちぬ スタジオジブリ絵コンテ全集19』も注文してしまいました。こんなこと滅多にしないので、それで興奮ぶりが伝わればと(笑)。
(宮崎駿監督の90年代以降の作品、具体的には『もののけ』以降は、冒頭に述べたようなファンとしての義理の心情で観に行っていましたが、今回はそんなけち臭い気持ちをふっとばす傑作でした。
黒澤明しかり、やはり後年の作品は~と思っていたんですが、齢70を過ぎて最高の作品を作り上げたこと、あらためて驚愕しました)