今回のアニメ夜話シリーズ、感想は
「すべった!!」。いかに達者なコメディアン・芸人であろうと、
「すべる」時はあるもので、それが
不幸にも三夜続いてしまった、それが今回のアニメ夜話ではなかっただろうか。良くなかった時の分析をするのは好まないのだが、前々から気になっていたことも含めて、大ファンである声優の
千葉繁氏が出演された
『うる星やつら』の回をちらっとふりかえる。
まず、焦点(番組内のテーマ)がどこにあるのか分からなかった、というのが大きい。
1:千葉繁さん(出演した声優)の話なのか
2:原作との違いなのか
3:製作スタッフの話なのか
4:作画の特徴なのか
5:アニメ史的な意味なのか
6:自分にとっての『うる星』なのか
このどこに焦点があるのか分からないので、見ている側が混乱してしまう。どれか一つの柱を立てて、それを中心としながら別の話題に移っていく、そうすれば、というよりそうしたかったのだろうが、公開収録ということもあり、どの話に絞るか決めかねているうちに、時間がきてしまい、どの話題も中途半端な印象になってしまった。
あとは
ゲスト配置だろうか。普通のテレビ番組として出演された
飯島愛氏、ピントのずれた発言(と言葉遣い)に、見ていて
カチンときた人は多いはず。しかし飯島愛氏はそういうタレントさんであって、問題はむしろ、そういう人に仕事を発注した製作会社の方だろう。
またマンガ家・
江川達也氏は、あきらかに
『うる星』にのっていない。テンションが非常に低いので、ガンダム特番の時の、
板野一郎氏を前にしての嬉々とした喋りっぷりはまったく見られない。
こういったもろもろのことが重なって
「すべって」しまったわけだけれども、それにしても
製作会社の「アマゾン」は毎回キャスティングが底意地悪く、
ゲスト選定に品がない。エヴァの回にわざわざ「痛い」人を連れてきたり、空気の読めないタレントを連れてきたり、もちろん美術監督の
小林七郎(こばやししちろう)氏や
『巌窟王』の
前田真宏(まえだまひろ)氏を連れてきて下さったことには感謝しているが、人を不快にさせるような意図のキャスティングはどうかと思う。
また
岡田斗司夫氏のHPに日参している方なら御存知だと思うが、
『クレヨンしんちゃん オトナ帝国』の回は、
強引な編集がされていて、オンエアでの
結論がまるっきり逆になっている、
収録後も打ち合わせをしたのに、と岡田氏がコメントされていて、そういう仕事のしかたは、番組が成功する云々以前の問題、仕事をする人間としてのモラルの問題である。
ただ
唐沢俊一氏も
「テレビ業界の人は、まったく別な生き物」と日記でコメントしておられるから(事前連絡なしでその場になっていきなりカメラを回したり)、そういう族(うから)なのかもしれぬ。だからといって納得はできないし、しない。