年をまたいでから2015年のベストもないだろう思いつつ、せっかくなのでご紹介( ´ ▽ ` )ノ
連載第1回から注目してるということで、今後の展開への期待も込めて、月子さんの『最果てにサーカス』がベストかなー。
中原中也という天才への嫉妬と羨望、秀才の小林秀雄は焦燥と貧苦に喘ぎながら
どうなったかーーという、文学好きにビシビシ来る内容。
その一方で、ぜんぜん暗くないのが素晴らしい。絵柄の清潔感、中也の可愛らしさ、ファム・ファタールとなるヒロインもスッキリした表情で、大正・昭和初期を舞台に「遊びごころ」がすごく感じられるというか。
再三再四再読したということでは、ムサヲさんの『恋と嘘』の3巻、田村茜さんの『たそがれメモランダム』、『ダンジョン飯』『トクサツガガガ』は言わずもがなということで、そうそう、横槍メンゴさんの『レトルトパウチ』もかっ飛んだテンションでよく読み返した。
それで思ったんだけど、つい先日、大評判の『マッドマックス 怒りのデスロード』を鑑賞、神学とノンストップアクションの混淆に、スゲーな! こりゃ評判になるはずだと思う一方、凄すぎて、見終わったあとはもうヘトヘト。
マンガ作品もそうした傾向が表れていて、大スペクタクル作品より、笑えたりほんわかしたり、でもその中に知性が見えるというような、落ち着いた作風を好むように。前からそうだけど、よりハッキリした気がしますな。
その意味では、『漫画雑誌 架空』に掲載された、川勝徳重さんの『昭和我楽他万歳記』というタヌキマンガ(!)のすっとぼけた雰囲気がたまらなかった。
『最果てにサーカス』もくだんのタヌキマンガも、昔の日本が舞台だから、その辺りを掘っていくと何か面白いものが見つかるかもしれない。
ということで、2015年のマンガ概観を述べてみた次第(^∇^)