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[タカヤマ学派のブログ]マンガとアニメーションと人文を脱線(Digression)でつなぐブログーーだったのが、現在は語学人目線で理数系にガチチャレンジ中の内容増えた。あと「文系と理系を両方マジで取り組んでみた」など。理数系とピコピコの話題多め。あと学魔・高山宏の影響を受ける「タカヤマ学派の1人」らしい。その方面では主に経済学担当。(2020年8月に追記)
by ulyssesjoycean
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万国博覧会 水晶宮 『エマ』

万博こと万国博覧会、これを開催する目的は何なのか―――という大仰な質問より、森薫『エマ』前半のクライマックスとなったロンドンの水晶宮(クリスタルパレス)を考えてみることにしよう。
万国博覧会 水晶宮 『エマ』_d0026378_23101330.jpg

 ヴィクトリア朝、つまり十九世紀以前の十七世紀においては、地方の貴族や名士が『驚異部屋(WunderKammer)』というものを持っていて、ここに珍しいものを集めていた。つまり蒐集(コレクション)である。これが「合理」の十八世紀を通過して二つの方向に分かれる。

 一つは個人のコレクションを整理して博物館(museum)とする「博物学」の流れであり、もう一つが産業界の物品として展示する、前者が「学問」であるとすれば、後者は「商業」。フランス語で展示を「exposition」というが、これはまさに「ex(外に)」「position(置く)」であって、それまで「内に」蒐集していたコレクションを外に出すことを意味する。水晶宮で行われた万国博覧会というのは、それを国家単位で行った試みだと言える。
万国博覧会 水晶宮 『エマ』_d0026378_23172170.jpg

 これを小規模と言っていいか大規模と言っていいか迷うが、デパート(グラン・マガザン)なんかも「展示(exposition)」の一例だと言える。そしてこういう博覧会を開くことで、啓かれる部分もある。最先端技術がどんっ、と世界へ展示されたのだ。

 今のようにインターネットもなければテレビ中継もない時代、最速の伝達メディアが「電報」だから、こういう催し物の効果も現代とは比べ物にならない。これによって、各国の最先端技術が交換され、その結果として兵器の性能も格段にアップし、その後の世界大戦で信じられぬ数の死者数が出るようになる。うーむ、『第三の男』のハリー・ライムが思い浮かぶ。
万国博覧会 水晶宮 『エマ』_d0026378_232705.jpg

 こういった十九世紀の流れを知ろうと、『異貌の十九世紀シリーズ』(国書刊行会)を全て読んでみたが、やはり高山宏の訳書以外はパっとせず、ちと残念な結果となってしまった。
万国博覧会 水晶宮 『エマ』_d0026378_23293592.jpg

by ulyssesjoycean | 2006-03-17 23:09 | 駄文 | Comments(2)
Commented by リル at 2006-03-18 21:00 x
上海にいた頃の同僚(日本語の先生)がD通OBのおじさまで、博覧会や見本市が専門だった方でした。「上海万博」について卒論を書く学生の指導をしていて、「博覧会会場だけでなく、TVやインターネットなどの媒体を利用して、新しい万博を…」なんて言ってました。
ふーんって聞いてた。そんなことより、こんな時代だからこそ、“生で見る”とか“その場の空気を感じる”ってことが大事なんだと思うな、私は…ってご本人には言えなかったけど。
Commented by ulyssesjoycean at 2006-03-19 07:57
>“生で見る”とか“その場の空気を感じる”

 『攻殻 S.A.C』の神山健治監督言うところの「皮膚感覚」と「地続き感」ですね。改竄可能なネット経由の情報より、何でも手に入る時代だからこそ、自分の「皮膚感覚」で分かる確かなものが欲しい、現実と「地続き」になっているものが尊い―――映画やアニメーションを作るとき、この二つが全くない世界を設定してはいかーん! とまでは言っていませんが、多分そういうことでしょう。

 「スポーツぐらいしか希望を持てる(明るい)分野がない」―――という意見を聞いたことがありますが、これもそういうことなんでしょうか。
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