BSアニメ夜話の第七弾が放映され、第二夜
『勇者ライディーン』の回は、ゲストである
デーモン小暮氏の立ち位置がとくに素晴らしかった。実際に御覧になった方からすれば
「そんなにしゃべってたっけ?」という印象があるかもしれないが、ああいう対応のゲストこそ珍重すべきものである。
リアルタイムでその作品に触れ、思い入れのある人間が深いところまで語る――これは当たり前。その逆に、
「なんだよコリャ」という風にクソミソにけなすのも、また
「全然わっかりませーん」という態度をとるのも、どちらも実に簡単。
作品に対して距離があるのは確かだが――しかし、全否定するのでも思考停止をおこすでもなく、自前の好奇心と価値観をもって番組に参加する――こういう姿勢こそ、今一番必要なものではないだろうか。
第三夜の
『鋼の錬金術師』が、番組としていまひとつな印象になってしまったのは、そういうことだろう。あまりこういうことは言いたくないけれども、
「機を見るに敏」な人と、
「好奇心をもって参加する」人とでは、その差が如実にあらわれる。
しかしこういうゲスト選定というのは、ある種ケミストリー(化学反応)といった側面もあるので、上手くいくときもあれば上手くいかないときもある。そういう意味では、司会である
里匠(さとたくみ)氏と
中川翔子氏が、きちんと番組に参加しているのが素晴らしい。マンガ夜話と違って、来たメールの文章も、ちゃんと読めてるもの(笑)。