「Jorge Luis Borges」を、
「ホルヘ・ルイス・ボルヘス」とは読めなかったなぁ。スペイン語にはまるで馴染みがないから、
「Borges」は
「ボルヘス」と読む!――と分かったときは、けっこうショックだった。
ボルヘスの短編自体、けっこうショッキングだし――恐怖映画みたいな意味でなく、
『不死の人』なんか、あれは最初読んだとき、本当に驚いた。
ボルヘスの本邦紹介に尽力した篠田一士(しのだはじめ)氏も、あの短編が契機になったとおっしゃっていて、それも当然だろうと思う。
推理小説的大どーんでーんがえーし!――ではないんだけど、印象としてはそう。それがキッカケでボルヘスの作品に親しむようになった。
ただ、ボルヘスといえば、すぐに仏訳を思い出す。当時、フランス語の勉強をはじめた頃だったから、ボルヘスの短編はまさに
「教材」としてピッタリで、ずいぶん色々と読んだ。
そのせいか、最初に読んだのは邦訳のはずなのに、どうも日本語で読んでいるとピンとこない。
おかげで現在所有している
「ボルヘス本」は、
『ブロディーの報告書』と
『砂の本』の仏訳二冊。特別、この二作品が大好き!ってわけでないのに。
(不思議と、語学関係で一生懸命読んだやつって、取っておいちゃうんだよなぁ)