マンガとアニメーションと人文を、脱線(Digression)でつなぐブログ。
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2016年に読んで面白かった本(マンガ編)

2016年に読んで面白かった本をバババッ!とリストアップしていきます。
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(山本さほ、『無慈悲な8bit』、エンターブレイン)

コメント:新旧おりまぜたゲーム話――しかしこの脱力感がスゴイ。山本さほさんは「静岡の名店さわやかでハンバーグを喰う」という名企画もあり、この独特の空気感は誰もマネができない境地。2016年で一番読み返したマンガかもしれない。

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(緒方波子、『モテ考』、エンターブレイン社『ハルタ』にて連載中。*2016年段階では単行本未発売)

コメント:鹿の嫁入りなど、独自路線を走る作者がまさかの「モテ考」を披歴する私マンガ。ツッコミ役が鳥というアナーキーな作品。化粧品や美容グッズを「課金アイテム」と呼ぶなど、まさかのギャグセンスに毎回脱帽。

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(とよ田みのる、『最近の娘さん イヤイヤ編』、同人誌)

コメント:マンガ家のとよ田みのるさんがツイッターで発表する「娘さん日記」をまとめたもの。この「イヤイヤ編」では全編カラーで収録、巻末おまけもあるなど充実っぷりがハンパない。娘さんの「エクストリーム晩御飯」には爆笑しました。ComicZinでまだ通販してるのかな? 

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(森薫、『乙嫁語り 9巻』、エンターブレイン)

コメント:勝気なパリヤにやっと縁談が!という、微笑ましいエピソードが続く。連載で読んでるから、と思ったけど、このパリヤ編だけは単行本で購入。それぐらいグッとくるシーンが。『エマ』の頃からそうだけど、さらっとしたセリフに作者の知性が感じられて、「森薫さんはマンガ界を代表する知性」という思いが一層つよくなった。

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(石黒正数、『それでも町は廻っている 15巻』、少年画報社)

コメント:修学旅行編など、登場するキャラクターたちの「見せ場」がてんこ盛り。連載誌ではすでに最終回を迎え、オーラス16巻の発売は2017年春先とか。森薫さんとはまた違った知性の持ち主として、石黒正数さんの作品はどれを読んでもすばらしい。

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(TOBI、『お前ら全員めんどくさい! 5巻』、フレックスコミックス)

コメント:インパクトありすぎな表紙と、一癖も二癖もあるヒロインたちがおかしい。絵柄がとにかくスッキリしてるので、読みやすいのがありがたい。これも何と言うこともなく、何度も読み返してしまうシリーズに。6巻はいつ出るんだろう。

――というわけで、まだまだ書きたい作品もありますが、単純に言ってキリがないのでこの辺でストップ。『無慈悲な8bit』は超々オススメなので、正月休みに手に取られるのも面白いかと思います。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-31 17:23 | 駄文 | Comments(0)

2016年に読んで面白かった本(活字編)

年の瀬ということで2016年に読んで面白かった本、もっと言うと「そのことを覚えている本」をパパパッ!とリストにしてみたいと思います。順番は思い出した順です(^o^)丿
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(ライアカット・アハメド『世界恐慌』(上・下)、筑摩選書、2013)

コメント:第一次大戦前夜、IMFが影も形もなかったころの金融の世界を取り扱った名著。各国の中央銀行総裁+ケインズが主役だけど、とにかくべらぼうに面白い。金融や経済の知識があれば楽しめると思う。訳文も良かった。
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(石野雄一、『道具としてのファイナンス』、日本実業出版社、2005)

コメント:この本がキッカケで「数学に再入門」することになったファイナンス書。金融やそのリスク計算を非常に分かりやすく解説してくれる。練習問題もついてるのでありがたし。平均がμで表記されてるのがキッカケで、「数学が分からないのは表記に納得してなかったからだ!」ということも分かりました。
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(片野善一郎、『数学用語と記号ものがたり』、裳書房、2003)

コメント:数学で使われるx,y,zの由来から、その訳語(日本語)の成り立ちまでを解説した名著。数学が得意な人はこういう表記のモンダイを素通りして考えるためか(*そりゃそうなんだけど)、この分野をきちっとおさえてるのは片野さんお一人な様子。
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(小島寛之、『数学でつまずくのはなぜか』、講談社現代新書、2008)

コメント:表記のモンダイを扱ってるのは片野さんだけかと思っていたら、この小島さんも「いい加減なところでごまかさない」姿勢を徹底してるのがエライ。微分積分の考え方のおかしさや、でもそれで解けてしまう理由、大事なのは二次方程式の理解である等々、数学ってなんかヤダと思ってる人にはたいへんありがたい一冊。
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(山本貴光+吉川浩満、『脳がわかれば心がわかるか』、太田出版、2016)

コメント:「カテゴリーミステイク」を切り口に、それホント?という物事をごまかさずに追求するのがスゴイ一冊。数学へ再入門した頃合いに読めたので、それまで関係性がよくわからなかったデカルトとヒュームなど、一連の哲学思想が一本の線にまとまったのでナールホド、という。
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(高山宏、『アレハンドリア アリス狩りV』、青土社、2016)

コメント:高山御大のひさびさの自著。これがキッカケでMelville, Moby Dickを再読することに(で、やっと面白さが分かるように)。あとがきにはこのブログへの言及もあるなど(!)、山本貴光さんや棚橋弘季さんなど、それぞれのタカヤマ学派への目配りにうれし涙を流した。跋の書き手は経済界の雄であり、現・大妻女子大理事長・花村邦明さん。自分もそうだけど、タカヤマ学は経済と相性いいのかな?ということも感じました。

――他にも読んだ本はいっぱいある(はず)なんだけど、パッと思い出したものだけにとどめておかないとリストが長くなるばかりなので、この辺でやめとこうと(笑)。マンガ編はまた後日に。
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by ulyssesjoycean | 2016-12-28 21:01 | 駄文 | Comments(0)

マズイ!プロティノス伝の作者ポルピュリオスのギリシャ語が見てみたい!

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(ギリシャ・ローマの古典をかじると、かならずお世話になるロウブ古典叢書[Loeb Classical Library]。赤色がラテン語文献、緑色がギリシャ語文献と色分けされてるのが特徴。フランス語訳がついてるBelles Lettres叢書というのもあるそうだけど、まずどこに売ってるのかケントーもつかない。ロウブはハーバード大出版局からシリーズで出てます)

先日プロティノスがどうしたという話をしたばかり、チラッと本文を眺めたら、マズイことにポルピュリオスさんという舌を噛みそうな名前の御仁がプロティノスさんの伝記を書いている様子。

で、その伝記がやけに親しみやすい平易な口調、また出てくる人物が「いかにもいそう」な語られ方をされてるため、「さて原文はどうなってるのかな」と要らぬ好奇心が湧いてしまう。

赤色のロウブ古典叢書は何冊か買ってみたけど、いかにも「教養の殿堂」という存在感が、まず本としてカッコいい。買ったはいいがラテン語たいして分からないし(^∇^)。英訳も「それはない」という英語なので、あまり読む上での助けにはならない。

山本貴光さんがしきりにギリシャ語を引き合いに出すので気になってはいるんだけど、ラテン語以上にわかるはずもないギリシャ語の古典叢書を買ってしまうのかね、これは。買わなくていいから、どんなページフェイスかだけは見てみたいな。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-24 12:06 | Comments(0)

本の重さがキロ単位!マーティン・ケンプ『Science of Art』

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(『超人高山宏のつくり方』にも「訳してみたい名著」として挙がっていた、マーティン・ケンプのScience of Art。カッコよすぎる表紙と共に気になっていたけど、価格その他のタイミング合わず、ずっと見送ってきた。いよいわ現物が到着したら40×40センチはあろうという巨大な一冊。イェール大学出版)

2016年は数学や自然科学の方にも興味わいて、自分なりの見取り図が見え始めたタイミングで、マーティン・ケンプの大冊が安く出るのだからわからない。というか、「タイミングってあるんだな」といつにも増して思う。

が! 40×40センチの正方形、OED一冊より少し軽い程度のド迫力。スタフォードのBody Criticism原著よりデカイよ?!

ただ内容はべらぼうに面白そうなので、新年はこの大冊をめくって楽しむようにしたい。持ち歩けないし( ´ ▽ ` )ノ

数学の勉強をした結果、サインコサインタンジェントの「三角関数」がアラビア文化圏で発達したのは、お祈りの際の方角を正しく知る必要があったからだそう。

以前は遠近法や製図の学習も「なんでこんなことを」と思うくらい瑣末な手続きに見えたけど、必要を法則に仕上げて誰でも使えるようにする、というのは科学の大事なアプローチだな、と、今は思うんだけど。

自分の場合、遠近法そのものより、「陰影のつけ方をどう考えるか」が一大テーマ。小林七郎大先生の『アニメーション美術』に私淑して学んできたけど、地面に落ちる影についても理論がありそうな雰囲気。

なんだっけ、スタジオ4℃の森本晃司さんも、立体的な影を表現することで空間が生まれる云々といったことをインタビューでおっしゃってで、それがずーっと気にかかってる。

絵を描くようになったらマンガはじめ絵画の世界も段違いに面白く感じるようになったから、あとは理論から画力を補強する手立ても見つかるといいんだけど。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-22 18:40 | Comments(0)

青土社から自著2冊目!高山宏『見て読んで書いて、死ぬ』

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(『アレハンドリア』が久々の自著として出版、あとがきに「同時並行で2冊」云々という記述があったのはこのことだったか! 紀伊国屋書店のブログで連載されてたのが何年前になるだろう、目次を見るとイベントのレジュメも含まれているようだ。青土社から12月7日に発売、税込3,456円)

紀伊国屋書店のブログを『見て読んで書いて、死ぬ』とタイトルをあらため、書評集として一冊にまとめられたようだ。

学派界隈からその手の情報が流れてきて、いつ発売なのかな、楽しみだなァーーなんて言ってたら、あれ? 12月7日発売ってことは、もう出てるのか。

くだんのブログは熱心に読んでいたけど、その間にあった書評やイベントもまとめられてるみたい。

連載で読んでるマンガ作品でも、単行本になったときに「違い」を見つけるのも楽しみだったりするので、今度のタカヤマ本もそうした楽しみ方にチャレンジしてみたいところ。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-19 18:26 | Comments(0)

プロティノスの名言「この人だ、探していたのは」がとても気になる

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(古代ギリシャがいまの西洋のガクモンの基盤とは知ってるものの、ホメロス、プラトン、ソクラテスーーどうもギリシャの作品には何となく親しめないできた。ただ、鷲巣繁男さんの評伝を通じてこのプロティノスに興味が湧いた。「エンネアデス」がどーいう意味かもわからないけど。中公クラシックスから発売中)

最近は数学・プログラミング・会計など、大変に実利的なことばかり学んでいる反動か、
「全くわけのわからないもの」に触れたいという想いが強くなってきた。

それで以前からちょいちょい名前を聞いて気になってはいたけど手に取る機会のなかった詩人・鷲巣繁男の話を調べてみて、相当にブッとんだ人だと分かる。

やはり「原語で読みたい」という熱意を押し通して、またその衒学趣味もスゴイというーーでもゲンガク趣味はキライでなかったりして。推理小説で一番感銘を受けたのが、ヴァンダインの『僧正殺人事件』だからなぁ。

あれも、「これ必要?」というくらいウンチクが詰まっていて、「しょうがねえなあ」的な愛嬌くらいに思ってるけど、鷲巣さんの場合はそれがギリシャ、ラテンにまで徹しているというので、それが尋常でない。

で、そういう「どうかしてる」(©️みうらじゅん)な人が「決め球」にしてるのがプロティノスなそう。それだけなら別にそれまでだけど、プロティノスがアンモニオスに会ったときτόυτου έξήτουν(この人だ、探していたのは)と言ったらしい。

こういう出会いや師弟関係の言葉には特に弱いので、「トウトウ、エセトウン」と言う自分の読みが当たってるか知らないけど(多分ドン外れ)、こういう発言をした人のことが気になってしまうという。

マズイことに、山本貴光さんの著作に親しむうちにギリシャ語もなんとなく読み方は分かるようになり、数学記号も大半はギリシャだから、縁遠いなりに回路ができつつある。アリオストだかアオリストだかいう、過去でも未来でもない活用形がギリシャ語にはあるらしい、とかとか。

そんなわけで、スマートフォンのキーボードにはいまや英・仏・露・希を「変換候補」に入れてる始末。だってねえ、ガクモン用語にも出てくる以上、キーボードに入れとかないと打ち込むことができない。

肝心のプロティノスさんはどんな人なのか全く知らないけど、まあ本1冊くらい手に取っても良いでしょう。読んでみてもヌーという感想になるかもしんないけど^_^

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by ulyssesjoycean | 2016-12-17 19:49 | Comments(0)

アレッ!?こんな感じだった? 篠田一士『二十世紀の十大小説』

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(「文学の方も大食漢」と自らおっしゃっていたらしい篠田一士。まずこの「一士」を「はじめ」とは読めないあたりからスタートしたけど、外国語で本を読み始めた頃合いに「これは」という書き手を紹介してくれるのが篠田さんだった。新潮文庫でこの『二十世紀の十大小説』が出た時は嬉しかったなー)

この人が名前をあげてる作品はなーんか気になるんだよね、という書き手のお一人が篠田一士さん。エドマンド・ウィルソンからマックス・ビアボームまで、セレクトがニクイ。

で、なんのはずみか久々に読み返したくなり、この『二十世紀の十大小説』を取り寄せてみたけど、あれっ、こんな感じだったか?!と面喰らう。

篠田さんといえば、そういう気の利いたチョイスをする文藝よりの書き手というイメージだったけど、実際に読んでみたら、持って回った言い回しがやたら目につくし、フランス語の使い方もなんだか浮いて見えてしまう。

おかしいなーおかしいなーと稲川淳二ばりに読み進めてプルースト論に来たあたりでもその印象が変わらない。ということは自分の方の感受性が変わってしまったのかな。

一時はあんなに熱心に読んだのにーーという思い入れもあるので、なんとなく落ち着かない。プルースト論自体、アンドレ・モーロワの名作『プルーストを求めて』や、吉田健一さんの『プルウストの小説に就て』という洒脱なエッセイの印象もなく、アレーという感じ。

四方田犬彦さんの『先生とわたし』で、篠田一士と由良君美の二人が犬猿の仲とはじめて知ったけど、そんな事情は知らずにお二人ともそれぞれまったく違ったやり方で「これだ!」という作品を評するニクイ書き手として愛読していた。

『二十世紀の十大小説』は、たしかに篠田さんの他の本(晶文社から出た読書エッセイ)ほど印象に残ってないけど、この感覚が他の本でも同じかどうか、ちょっと確認はしてみたい。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-11 12:30 | Comments(0)

気になるマンガ、タチバナロク『可愛い上司を困らせたい』

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(日々やっかいな会計やその文化史に関わっているせいか、ごく軽いものが読みたくなる。今年はマンガを手にする冊数も全体的に減少傾向にあるので何とかしたいという思いも。で、そんな一冊( ´ ▽ ` )ノ、タチバナロクさんの『可愛い上司を困らせたい』。芳文社よりKindle、紙媒体で650円前後の様子)

マンガ作品の良いところは何よりも表紙が大きな「ヒキ」になるところ。表紙を描いてる人と中身を描いてる人は余程のことがない限り同じ人だから、「まず本編もこの絵柄だろう」と。

普段目を通す雑誌や媒体ならともかく、Pixivやまんがたいむ的な4コマ誌では関心が行き届かない。そういうときにこうした「表紙買い」は大きな魅力。

(1)とタイトルに付いてるけど、これ、つづきものなんだろうか。その辺のキョーミも含めて手にとってみたい。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-09 18:40 | Comments(0)

貸すのか借りるのか分かんないので会計の勉強を始めました

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(「タカヤマ経済学派」とふざけて言ってきたけど、いよいよ会計の勉強まで始めるとなると、もはや何がしたかったのか自分でもわからない。会計関連も色んな本が出てるけど、「まず歴史から入ろう」というのは間違いなくタカヤマ学派的なアプローチであろう。友岡賛さんがこの手のジャンルで誠実なお仕事をされてる雰囲気)

ちょっと前にファイナンスという実学をやり始めて、ついに「会計」にまで手を出すことになった。苦手な数学も経済由来で親しむようになったし、人生はよくわからないと言ってみたりして。

そもそも、「よくわからない」から会計の勉強がスタート。だって基本のバランスシートというあれが、貸方・借方というので、どっちがどうなのか、なまじ似ている表現なのでやり切れない。

きまじめに語学をやったのが幸いして、左側はAsset、右側をLiabilitiesというのがわかった。Assetが「財産」だというのは分かるから、これで貸方・借方モンダイは解決。ナンダ、英語でやればよかったのか、なんて。

ところが、なーんでこんなことをし始めたんだろう?という疑問が新たに生まれることに。減価償却はDepreciationで、そしてこれはどういう意図から出来たのかーーなんてやってるくらいなら、ちゃんと会計の歴史をおさえようと。

だいたい、会計がAccount/Accountingなのも、語学人(自称)として大変気になる。どっかのサービスの「アカウントを作る」も、銀行「口座」も、遠いどっかの土地の「記録」も、みーんなAccount。

誰しもアチラの小説を読んでいて、「当時の5フランは今の日本円でいくらくらいかな」と思ったりするけど、それを真剣に追っていくとこんな顛末になるという実例そのものだな( ´ ▽ ` )ノ

たまたま読んだAntoin Murphyさんの本がべらぼうに面白かったのも裏目ったなー。経済学の主要な概念が、いまで言えば「思想家、
哲学者」が片手間にやった結果に生み出されたりしてるんだもの。誰だったかな、なんとか税金の負担を軽くしようとして国勢調査を始めたイギリス人がいたりして。

もっと因果なことには、どうもそっちの方面の方が向いてるらしいという。小説に出てくる通貨が気になる程度のはずが、マジメな金融の勉強で頭が疲れたので「息抜きに」文学書を読むようになったりしてる。

でも『アレハンドリア』の「跋」を書いてるのは、現・大妻女子大理事長、そして以前は金融界の雄(文面そのまま)である花村邦昭先生。山本貴光さんはゲームと知性の結びつきを、棚橋弘季さんはデザイン思考とビジネスをタカヤマ学で結んでるし、むしろ「経済」に向いている世界なのかも。

ただアレだな、経済を考えることとお金儲けを考えることは全く別だから、その辺りをごっちゃにしないで済んでるのはタカヤマ的な発想から歴史をメインにアプローチしてるせいかもしれない。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-06 23:21 | Comments(0)

カナダのトロントにはジョイス読みが集まるの?フライ『批評の解剖』

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(頻繁に名前を聞く割にノーマークだったノースロップ・フライの『批評の解剖』。読了してみると、これはジョイス論じゃないの?というくらい、ジョイスの『ユリシーズ』『フィネガンズ・ウェイク』への言及が多かった)

ノースロップ・フライの『批評の解剖』、読み終わってみると、話の本筋より、ジョイスについて熱っぽく語るフライさんの印象が強い。

メディア論者のマーシャル・マクルーハンも、Global Villageの原書を取り寄せて読んでみたら、全ページにびっちり『フィネガンズ』の文章が散りばめられていて、まずその紙面にビックリ。

ヒュー・ケナーさんもジョイス論を出してるし、なんだろう、カナダのトロントとジョイスの作品は何か関連性があるのかなと思っちゃう。

フライさんの『フィネガンズ』評も、これは相当読み込んでる人じゃないと出てこない見方だぞ、というのが伝わるし、何より「目が覚めてしまって夢見た内容を何ひとつ覚えてない男の話」というのは新解釈だろう。

つい先日購入していたハリー・レヴィンのジョイス本も、悪かないけど良くもないな、というのが正直な感想で、せっかく買ったのにナーと寂しく思っていただけに、フライさんの熱意にはやられた。

これだけちゃんと読んでる人なんだから、ジョイス論ないのかな?と作品歴を眺めてみたけど、ガッツリ論じたものはないみたい。色んな著作で繰り返し言及はしてるみたいだけど。

そういえば先日物故された柳瀬尚紀さん(合掌)が、『ユリシーズ』の翻訳テキストに選んだのも、カナダのトレント大学のソースだったはず。

カナダにはそういう知性の風土があるのかな。マクルーハン、ケナー、フライと、3人も優れたジョイスの読み手がみんなカナダ人というのは(師弟関係はさておいて)偶然じゃない気がするのだけど。

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by ulyssesjoycean | 2016-12-03 20:43 | Comments(0)