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2年越しで「1) 自分で作る」に到達! 『世界が変わるプログラム入門』

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(それまで敬遠していた自然科学やプログラミングの「道しるべ」となってくれたのが、思い返せばこの一冊。山本貴光さんの『世界が変わるプログラム入門』。ちくまプリマー新書から税抜き820円にて発売中)

最近でこそオライリーの本をせっせと漁るようになったけど、スタート地点は山本貴光さんのこの新書だった。

初めて読んだ時は、コンピュータのあまりの融通の利かなさに驚いてしまい、新書一冊を読み通すまでに2週間以上かかったような。実際の日数はさておき、えっちらおっちら進んでいった記憶がある。

その後、経済学の実際の計算をやる辺りから数学の学び直しがスタート。数学の表記に納得してなかったとわかり、x,y,zから√まで、「なんでそう表記してるのか」を調べることに。

表記に納得できると数学の考え方にも親しめるとわかったので、実際に参考書なんかも買ってみたけど、問題を解くより、表記の由来を調べてる時間の方が長くかかる。

で、ひょんなことから数学も英語で学んだ方が調べる時間が少なくて済むとわかる。そりゃそうなんだな、日本語から英語の綴りを調べるくらいなら、全部英語でやればいいじゃんと。

さらにそこから色々の経緯があって、プログラミングも英語で学んだ方がわかりやすいと気づく。なぜなら「変数」「値」など、数学と同じ表現が使われてるから。こりゃ英語でやった方が早いーー

その後も色々あるんだけどメンドイから省略( ´ ▽ ` )。『世界が変わるプログラム入門』の発売から丸2年が経過して、やっと
1) 自分で作る

[同上、p.12]

を選ぶことになったな。プログラミングの専門学校とかなら、2年で大方の科目は修了してるんじゃないだろうか。

でもそれは「プログラミングを学ぼう」と最初から思ってる人向けであって、敬遠してきた側からすればそれなりの「下ごしらえ」が必要。

ーーという次第で、大半のピコピコ系書籍は一回読んで終わりのところ、何度目かの再読に向けて久々に新書を手に取りましたとさ(^∇^)。
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by ulyssesjoycean | 2017-05-31 22:01 | Comments(0)

らくがきカール・マルクス

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何となく興が乗ったので、カール・マルクスを描く。

描いてみて、ポンデライオンばりのモサモサと分かりました( ´ ▽ ` )ノ
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by ulyssesjoycean | 2017-05-28 12:14 | Comments(0)

スタフォード編著じゃなくて事典だった!『The Blackwell Companion to The Enlightenment』

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(超のつく博識美術史家バーバラ・スタフォード。最近新刊ないので、前々から気になっていた編著を取り寄せてみたところ、たしかに編集はしてるけどこれ、「啓蒙事典」だったのね。これはこれで大変オモシロそうなのでいいんだけど、全体の半分くらいをRoy Porterさんが書いてるんじゃない?というくらい、その署名記事が多い。元気だなーこの人)

ヨーロッパで面白いのは18世紀!という思いがあるので、カツ丼を頼んだつもりが天丼が届いちゃったような流れだけど、天丼も好きだからまあいいや、という( ´ ▽ ` )ノ

最近は哲学思想がことのほか面白くなり、「まず私はこの人の顔が嫌いだ」(©️三島由紀夫)な印象あったヘーゲルさんも、伝記から入ると「色々あったんだねぇ」と親しみわくとわかったし。

で、そーいう19世紀にかけてのみっちりした哲学思想に馴染んでくると、当たり前だけど、「その前の時代」から影響を受けてるんだな、とも感じられてくる。

さっきのヘーゲルさんなんかは、フランス革命の勃発をリアルタイムで経験してるし、終生その出来事を大事に考えていたそうな。

ドイツというと、ルター以降の30年戦争で国土が荒廃しきって、その反動としてライプニッツさんの外交官活動があったりはしたけど、それ以上のイメージはなかった。あとは地方自治のモデルだ、くらい。

でも段々と見えてきたのは、当時のドイツは国としてまとまってないどころか分裂もいいところ、経済発展もままならず、ヨーロッパいちの「後進国」というのが、内外の客観的評価だったそう。

それだけに鬱屈していたヘーゲル青年も、フランス革命で「すごい! 人間にはこんな可能性があるんだ!!」と燃え立ったそう。

自分の中に、ヘーゲルという、なんか重た〜い思想を扱った人と、フランス革命の知識は結びついてなかったけど、ハハァ、そんなことがあったんですか、という。

そうしてみると、ヘーゲルの影響を受けた人は多いから、その人たちだってフランス革命に影響を受けたと言えば、言えなくもなくもない。なくなくない。

そういうアンテナがちょうど立ってきた頃だったので、この『ブラックウェル啓蒙事典』は、ちびちび読み進めるのにオモシロそう。

あとは最近、ピコピコ系だとかその他のなんやかんやで実用一点張り、フォローすることの多さにいささか中だるみ状態だったので、どこから読み始めてどこでやめてもいい辞書辞典のたぐいは読んでみたかったところ。

肝心のバーバラ・スタフォードさん、寄稿者一覧に名前が載ってるんだけど、署名記事が全く見つからないので、編集の方に力を入れたのかな。それにしてもロイ・ポーターさんは書きすぎな気もするけれど( ´ ▽ ` )ノ
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by ulyssesjoycean | 2017-05-27 12:46 | Comments(0)

再開めでたい!と思ったら最終巻!日坂水柯『白衣のカノジョ 6』

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(冬目景さんのカラーイラスト目当てに買った『グランドジャンプ』で、これはと思って読み始めたのが日坂さんの『白衣のカノジョ』。掲載誌のリニューアルが複数重なったので、再開はいつかなーと思ってたらこの6巻目で最終巻のよう。集英社ヤングジャンプコミックスとして税込648円にて発売中)

電子化やツイッター発で気になるマンガも増えたけど、一方で掲載誌がバンバン変わるなど、『平家物語』的なエピソードもそりゃ当然ある。

でも変化は良しと捉えていかないとただただアレな感じになる。だいたい、ギリシャだかエジプトの石碑を解読したら「昔は良かった」と書いてあったそうだし( ´ ▽ ` )ノ

そうそう、キョーミある経済学の考え方に「現状維持バイアス」というのがある。ニンゲンはプラス(良いこと)とマイナス(悪いこと)で言うと、マイナスをプラスの2倍強く感じるんだとか。

100ドル得した!という嬉しさと、50ドル損した!というガッカリ感は、大きさ(絶対値)が等しいんだって。額面で言えば半分のはずなのに、そうは感じ(られ)ないのがニンゲンのサガだという。

「何かを変える」行動を取りにくいのも、そうしたメンタリティを反映してるそうな。要するに、変えた後で結果が悪くなったらマズイ、というリスクを重く見ちゃうから、変化は敬遠されるそう。で、こういうのを「現状維持バイアス」と呼ぶのだって。

愛読してたマンガの新刊が出たぞ!と思ったら、アレ? 最終巻なの?というあたりから、話が「現状維持バイアス」になったけど(^∇^)、まずは新刊が出たという方の「プラス」を受け止めたい。

新刊ということで言えば、『白衣のカノジョ』ほどではないけど当たらずとも遠からじな状況だった横槍メンゴさんの『レトルトパウチ』も4巻が発売されたみたい。

先日読み終えた『納品をなくせばうまくいく』の例えで言うと、マンガ雑誌はそれこそ「中身をガッチリ作り込んでから発売する」わけだから、色々と考えさせられるナー。

とよ田みのるさんがツイッターで発表した「赤さんマンガ」なんか、予想以上に大好評で、そっからシリーズ化したり。『納品を〜』では、必要なものを一個ずつ投入する「アジャイル開発」が紹介されてたけど、とよ田さんのマンガなんかもその例なのかな。

アジャイルは名前だけ聞いていて、うまく導入するタイミングが掴めない、と思ってきたけど、案外マンガの世界にも当てはめることできるのかな。

何にしても、『白衣のカノジョ 6』と『レトルトパウチ 4』は早く買って読みたいです→まだ買ってなかった!( ´ ▽ ` )ノ
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by ulyssesjoycean | 2017-05-24 18:28 | Comments(0)

「意味のイノベーション」の変奏曲? 『納品をなくせばうまくいく]

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(タイトルに釣られて手に取ったところ、なにより「文章がしっかりしてる」ことに感銘を受ける。ビジネス系の書籍で、即座に購入を決めたレアケースだな、これは。日本実業出版社から税込1,728円で発売中)

ゲーム制作会社を描いた傑作マンガ『大東京トイボックス』でも、「デスマ」という言葉が出てきたけど、ピコピコ関係の開発はとかくタイヘンなことになりがち。

なんでそんなにタイヘンになるのかというと、「納品」(=〆切)という「システム」に原因があるのではないか、というのがこの書籍。

で、そっから先、「ギョーカイはこんなにタイヘンなんだ!」という暴露話になるかと思うと、そうならない。著者の倉貫さんはエンジニアとして相当苦労もされたと思うけど、その点のエピソードは殆ど語られない。

これはフツーのビジネス書とは違うぞーーと思って読み進めると、なにより文章がカッチリしてる。流行りの横文字オンパレードでも、美談や精神論一辺倒でもない。即座にこれは買わなくちゃ!と思ったなヽ(´▽`)/

読んでみると非常に腑に落ちる反面、競合がいないというより、極めて真似しにくいスタイルだな、と感じる。

まずエンジニアさんが「技術顧問」としてお客さんに対応するーーエンジニアというより「顧問弁護士」のイメージが近いと、本文中にも再三取り上げられてたけど。

言ってみれば「ピコピコに向き合う」だけが開発の仕事じゃないよ、ということだと思うけど、そういう人がどのくらいいるのかなぁ、という。

別にこれ、業種はピコピコに限らないわけで、最初から最後まで、全てのギョームをやりきる/やりきれる人が必要な方式。マネしようったって、そう簡単にできるものじゃない。

腰を据えて読み切ってみた感想として、これも1つの「意味のイノベーション」なのかな、と。照明器具としてのロウソクから、雰囲気を演出するキャンドルに変わったみたいに、「ソフトウェア開発」の意味にイノベーションを起こす、的な。

意味のイノベーションの大事なこととして、テクノロジーのイノベーションほど無茶苦茶に売り上げを伸ばすわけじゃないよ、というのがある。でも、少人数、低コストでも導入できるのが「意味のイノベーション」の強み、と。

倉貫さんの会社も、ある種「継続可能な利益は出す」だろうけど、それで「ボロ儲け」は狙ってないというか、狙わないからこそ、少人数で確実なキャッシュフローを取る、という。

「意味のイノベーション」は、『デザインの次に来るもの』として先日発売されたばかり。この『納品をなくせばうまくいく』は2014年に初版。うーむ、やはり何か同じことを考える人はいるものだと、そのことが参考になったなー。
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by ulyssesjoycean | 2017-05-22 18:22 | Comments(0)

まさかの2冊同時発売! 漫画雑誌『架空』15・16号

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(そのタヌキ絵に仰天して愛読することになった、川勝徳重さんと、川勝さん差配と覚しい『漫画雑誌 架空』。ちゃんと読み込んでから感想を、と思っていたけど、雑誌は初動が何よりとも思うので、ザッと目を通した今の時点で「些か提灯を持つておく」(by 内田魯庵)。

夏目房之介さんのブログを通じて、「これはヘンな人だ」と、鬼太郎の妖怪アンテナよろしく、ヘンな人アンテナがビーン(^∇^)

貸本漫画の体裁を再現した『蝸牛』、こんな脱力したタヌキは相当な画力がないと描けない!と模写までした『架空』(昭和我楽他万歳記)。

過去の作品に影響を受けるだけでなく、それを雑誌の形にまで持っていく気力と根性がスゴイ。で、今回は15・16号の2冊同時刊行というから、これは「どうかしてる」(©︎みうらじゅん)。

15号を開くと、なーんかやたら完成度の高いネームが載ってると思ったら、『珈琲時間』の豊田徹也さんだったり、ジャズ評論やデモ音源CDまでつくカオスぶり。

今回とくにパッと開いた印象が強かったのが、木下竜一さんの掌編。この人の描く女の子の絵は何か心に訴えるチカラがあるなーと。奇を衒った絵柄では全然ないだけに、余計フシギ。

フシギと言えば、こうしたカッ飛んだ作りの漫画雑誌に10数人の寄稿者がいて、さらに編集後記を見ると、年代的には大学2〜3年生の人もいたりして。

川勝さんによる「まえがき」を見ると、「去年あたりから自分のところに若い漫画家志望者や、大学に居場所のなさそうな青年がやたら集まってくる」とある。

最近つくづく思うんだけど、探してみると「類友」はグローバルレベルで見つかるという。もっと進むと、「探さなくても見つかる」とわかってきたりして( ´ ▽ ` )ノ

おかしなもので、フランスやイギリスの若い友人も、国籍や言語より「ヘンな人仲間」という括りがデカイ。伊集院光さん言うように、ラジオの深夜放送を聴いてる人がいると、連帯感がスゴイ、みたいな。

ただ一方で、そうしたヘンな人・類友の「ハブ」になる人(場所でも良い)がいた方がいいみたい。「まえがき」にあるように、川勝さんご自身がハブになるだけでなく、活動場所としての雑誌も出すあたりが頼もしい。

あとは15号についていた伊藤尚毅さんの音源『デモテープ』、いま聴いたらコレが超イイ! 自分は音楽好きだけど、「はっぴいえんど」や細野晴臣さんをちゃんと聴いたことなかったので、むしろ新しいものを聴いた感触。

ーーと、ここまで書いてきて、肝心の雑誌の買い方でハタと立ち止まる。東京のコアなリアル書店で購入できるみたいだけど、以前は川勝さんのTwitterのDMで直接注文できたからナー。

言っていても仕方ないので、ここにコミックナタリーのリンクを貼っておきます( ´ ▽ ` )ノ
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by ulyssesjoycean | 2017-05-16 01:15 | Comments(0)

「所有」のスタートは「略奪」だ(?) ヴェブレン『有閑階級の理論』

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(ソースティン・ヴェブレンの『有閑階級の理論』。世界史で名前が出てくるくらい有名だけど、有名すぎてかえって読まれないという。アメリカの経済学者なのに、変わった名前だなーと思っていたら、ノルウェー移民二世なんだそう。納得)

経済学の本というアタマがそもそもなかったので、今まで完全にスルーしていた『有閑階級の理論』。読んではみたものの、ヴェブレンさんの「結論ありき」な話の進め方に違和感を感じてしまう。

近代の私有財産や所有は、すべて「略奪行為」から始まっている、そして略奪(人のものをぶん取る)という効率的なやり方に対して、「労働による生産」(身体を動かす仕事)は非効率的、つまり蔑視の対象となるーー

そりゃそういう面もあるだろうけど、ヴェブレンさんは「それしかない」と切って捨ててるので、要所要所で面白そうなことは言ってるのに、まるで頭に入ってこない。

なんだっけ、神山健治さんが押井守さんから学んだ企画のキモに、「断定するな」があったな。

要するに、見てる人を誘導しようとすればするほど、かえって反感を持たれてしまうという現象。経済心理学では「ブーメラン効果」なんて気の利いた言い方まであるし。

だとすると、ヴェブレンさんは投げるブーメランの勢いが強すぎて、放り投げてしまう格好。これ、言い方が違ったらもっとスッと入れるのになぁ。

ただその中に、キーワードとしてrespectableが散見される。「尊敬される」というのではなく、「体裁がいい」ということで、19世紀の代名詞が「リスペクタブル」だったりする。

体裁がいい、とは、その実「体裁しか良くない」というアレなニュアンスもあり、ヴェブレンさんは時代を覆う取り澄ました雰囲気に我慢がならなかったんだろう。で、ブーメランをぶーん( ´ ▽ ` )ノ

ヘーゲルさんが、「哲学はその時代の子である」と言ったのも頷けるナー。どんなものでも、その時代の影響からは逃れられないよ、と。

ヘーゲルさんはそのことを分かっててそう言ってるんだけど、ヴェブレンにはそういう客観性は感じないかな。その辺りがたいへんもったいない。

私有財産とか所有権は法律の分野でもいの一番に取り上げられる重要な項目らしいので、経済の土台としてもちゃんとおさえておきたいけど、あまりに基本すぎるためか、これだ!というギロンが見つけにくい。

数学の学び直しをしたとき、因数分解(Factorization)だけはその歴史が見つからず、大いに困ったことと似てるかも。基本の項目ほどちゃんと取り扱うのはむずかしい、みたいな。

そういえば、敬愛してやまぬプルードンさんが『所有とは何か』(Qu'est-ce que c'est la propriété?)を書いてると思い出す。翻訳はヌーという事情あったようなので、原書で何とか見られないかな。
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by ulyssesjoycean | 2017-05-13 12:00 | Comments(0)

「作るものがない」時にプログラムをどう覚えるか

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(コンピュータ系の技術書でやたら目につくオライリー。UXや心理学を扱ったものも多いし、日々お世話になってます。ーーというか、オライリーの本をせっせと漁るようになったのだから隔世の感があるなー)

日進月歩が著しいピコピコ業界。ピコピコ業界と関わり深いプログラミングも、『平家物語』ばりの栄枯盛衰、有為転変ーーなんでもいいけど( ´ ▽ ` )ノ。とにかく移り変わりが激しい。

自分も含めて案外そういう人は多いんじゃないかな、と思ってるのが「プログラム言語」という呼び方。つい、「プログラム」よりも、「言語」の方を重く見てしまうというか。「外国語学習」みたいなイメージを抱いてしまう。

知らないうちに、ピコピコの目に見えない部分も知っておいた方がいい流れに。調べていく過程で、「なんで自分はプログラミングをやる気が起こらなかったか」が、段々見えてきた。

これ、「実際に作りたいもの」がないと、プログラミングするモチベーションが湧いてこないという。これ、言葉を覚えるんじゃなくて、何かを「つくる」行為だ、と。そこを勘違いしていたなー。

「そんなの当たり前じゃん」と言われるかもしれないけど、プログラミング「言語」というイメージが先行してて、「何かを作る行為」にまで頭が回らなかった。

作りたいものがあって、そこに必要な技術を身につける。あるいは「このノコギリは使い勝手良くないから、あっちの糸ノコにしよう」みたいな例えの方が、プログラミングの表現として合ってるような。

そうやって考えると、プログラミングの言語(道具)は数え切れないほどあるから、それを網羅的に身につけるのはどーやったってムリがある。必ずしも適性ない場合(=自分)、本職バリバリの人と同じやり方ではかえって非効率。

やはり何か「どうしても作りたいもの」がないと、「何をやるべきか」「どんな道具を使うか」「どの道具を使わないか」を絞り込むことができない。

そういう個人の「作りたいもの」のある/なしという理由もあるけど、こんなのないかな?と探してみると、たいていのものが見つかってしまうという(^∇^)

それでちょっと考えたのは、「どーしても作りたいもの」がない場合は、「使いやすくするように『修理する』」発想の方がいいんじゃないかな、ということ。

ピコピコの世界が建築業と違ってたいへんだなーと思うのは、施工を依頼する当人が、その施設を利用するわけじゃないケースも。

家を建てるように大工さんに頼めば、出来た建物に自分が住むことになるだろうけど、ピコピコ系の場合、頼んだ人、作る人、使う人が全く接点なかったりして。

近年話題のデザイン思考も、こういうヤキモキからスタートしたんじゃないかと想像してる。実際、デザイン思考は「ユーザーの立場」や「使い勝手の改善」を「試作品でドンドン提案する」スタンスだから、その辺に理由があるのでは。

デザイン思考は広まってきたけど、リアル書店の蔵書検索機など、お世辞にも「使いやすい」とは言えないつくり。

だからこういうのを「なおす」スタンスからプログラミングをやれば、「ゼロから作る」より目標がハッキリしていて、しかも「使いづらい」と思ってるのは本人なのだから(^∇^)、話が早い気がする。

ただ「使いにくい」と不満を漏らすだけでなく、「それを実際に改善する」試みの方が精神衛生上も良いと思う。やってみると「こういう風になってるから、使いにくいんだ!」なんて発見もあるような。

プログラミングは徹底した専門性が求められる印象が先行していて、一方的な「覚えると便利」ではどうにも食指が動かない。便利なものはすでに沢山あるし、便利は「その先」がないからなぁ。

ということを、ピコピコ関係を学んでいて思うのでした( ´ ▽ ` )ノ なんかもうちょい、「実際に学ぶ」ことの敷居が下がればいいんだけど。
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by ulyssesjoycean | 2017-05-12 18:12 | Comments(0)

とよ田みのるさんの新刊同人誌『最近の娘さん ドタバタ編』

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(「ほぼ日」の糸井重里さんや藤田和日郎さん、『からかい上手の高木さん』でヒットを飛ばす山本崇一朗さんがリスペクトするマンガ家、とよ田みのるさん。赤さん愛に溢れた育児マンガは、ハイハイ編〜イヤイヤ編〜ドタバタ編と同人誌で発表されている。Comic Zinの通販で購入可能。フルカラーで一冊500〜600円前後。送料別)

島本和彦さんが「マンガ家's マンガ」のように、熱烈なファンを持つ作家さんがいて、とよ田みのるさんもそうした1人みたい。特に、糸井重里さんが注目してるのが印象的。

なんだろう、とよ田さんは20代中盤からマンガ家を目指して、デビューしたのが30代ということなので、「マンガ産業純粋培養」とはちょっと雰囲気が違うのかな。

アニメーションの分野でも、背景美術の大御所・小林七郎さんは、三十路を過ぎてアニメ業界に参入。入門書も執筆し、安易に感覚に流されない理論に裏打ちされた絵の書き方を指導されている。

そのぶん、感覚主体のアニメーターさんたちはたいへん苦労されたそうだけど( ´ ▽ ` )ノ、七郎さんが手がけたものは文句なしに素晴らしいのでグウの音も出なかったそうな。

とよ田みのるさんのマンガも藤子不二雄リスペクトな雰囲気あるし、いわゆる「主流」とはちょっと毛色が違うのが良いのかも。それでいて作品はどれも心に訴えるという。

同人誌で発表してる「最近の赤さん」「最近の娘さん」シリーズもいいんだよなー。奇抜なエピソードがあるわけではないんだけど、グッとくる。

森薫さんの『乙嫁語り』も、サラッとした演出で感動させられるからーーこういうのを「インテリジェンス」というのかもしれない。強引なまとめだけど( ´ ▽ ` )ノ

そうそう、とよ田さんの赤さんシリーズは、小冊子ながらフルカラー! しかも500〜600円という値段もビックリ。印刷を手がける緑陽社さんは相当な腕前みたい。

それもこれも含めて、たいへん「ぜいたくな一冊」だと思う。現物を手にすると、通販でちょっと手間をかけて注文するもの納得!と思います(^∇^)
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by ulyssesjoycean | 2017-05-10 18:16 | Comments(0)

名前しか知らないヴェブレン『有閑階級の理論』

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(世界史で名前だけ知った[気がする]ソースティン・ヴェブレンの『有閑階級の理論』。「うぇぶれん」と思ってたら、「う」に濁点がついた「ヴェブレン」が本名みたい。英語の本ではあるようだけど、作者は何系の人なんだろ。訳書もちくま学芸、講談学芸、岩波白版ほか複数あるみたい)

コロコロと関心が変わるようでいて、相当長持ちしてるのが経済学。経済学というより、「経済って何だろう?」かもしれない。

面倒なことは抜きにして、言葉を扱う文学、音を扱う音楽、視覚を扱う美術と、非常に身近なものからスタートもできる。

その点、経済学は数式でゴチャゴチャしており、カタカナ用語も多い[気がする]。でも実際、「ものを買う」というのは日常なくてはならない基本的なこと。

そんなに基本的なものなのに、それを扱うものがやたらややこしい気がするのはなぜだろうーーと思ってきたけど、モグタンよろしく「はじめてものがたり」で尋ねていくと、最初はそうでもない。

そりゃそうなんだな、経済学という分野が初めからあったわけでなし、スコットランド系の経済学者と「いま」言われている人も、当人にその自覚があったかどうかはわからない。

つい最近でいうと、ジョン・ロックさんも経済について考えてたみたい。産業社会とか資本主義にだんだんと移り変わる中で、「考え方の枠組みを整理する」必要あったのかも。

実際、ものを売ったり買ったりするのはあんまりにも日常的すぎて、下手すると意識すらしないかも。

でもロックさんはじめ、それまでの土地とか年貢のやり取りから、いよいよ貨幣経済に移行するとなると、支払いの形式そのものが変わっちゃうから、イヤでも意識せざるを得なかったのかなーー

そんな風で、話が経済学の分野に及ぶと、急にワクワクするので、それまで関心なかったものも、急に「そうなんだ!」と目が開かれたりする。

超長い前置きになったけど、ヴェブレンの『有閑階級の理論』もそうした一冊。名前だけ聞いたことあったのがよくなかったのか、「経済の視点から見てみる」発想が抜け落ちてた。

その意味では楽しみなんだけど、経済学は訳本でヌーとなることも少なくない。哲学思想書と同じく原文の方がやたらカンタンだったりして。

困ったことに、「諸価値」というのがやたら気になるようになってしまった。難しそうな響きだけど、確認したら「Values」は「価値観」のことなのね。

一度それに気づいてしまうと、価値観を「諸価値」と言われてもなぁ、という悩みが頭をもたげる。幸か不幸か、ヴェブレンさんの本は複数訳書があるから、性に合う一冊が見つかることを期待( ´ ▽ ` )ノ
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by ulyssesjoycean | 2017-05-07 12:09 | Comments(0)