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岩波文庫『私の三冊』でプラトンがカブる

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(岩波書店のブックレット『図書』で、「私の三冊』特集。昔は気になる書き手のセレクトをチェックしてたけど、今はむしろ、だーっと眺めて、「チョイスが重なってるもの」を見てフムフムと思う感じ。冊子『図書』は書店店頭で配付中)

以前は熱心にチェックしたセレクト企画も、今ではむしろ「関心ない分野」の方に気が行くように。

ザッと眺めて印象的だったのは、複数の選者でチョイスが重なるもののうち、プラトンの『パイドン』が挙げられていたこと。

古代ギリシャの古典だから「チョイスがカブる」のは当然とはいえ、「ホロっとくる」など、情緒に訴えるのが『パイドン』とのこと。

プラトンさんに限らずギリシャ哲学はどーにも取っつきにくくて困っていた。古代ギリシャと並んで何となく親しめないジャンルに演劇があるけれど、「対話式」のジャンルは向いてないのかな。

ーーそうは思っていたけれど、数学の学び直しをした結果、ギリシャ時代の遺産はとにかく大きいとわかる。自分の場合は「表記に納得したい」面があったので、せっかくだからギリシャ語の綴りくらいは読めた方がスムーズ。

ロシア語の文字で七転八倒したオマケなのか、ギリシャの文字は大体見当がつくように。後は思想関係が大変面白く感じられるようになり、そうすると大元のギリシャもそこまで抵抗なくなった。

とはいえアリストテレスさんなんか、まず著作がトンデモナイ分量だし、ソクラテスさんはイエスさんやお釈迦さま(アンド孔子)と同じく喋る一方だから作品は残ってない。

そんな時に「『パイドン』は泣ける」と耳にしたので、おやおやっとなった次第。想像していたプラトンさんのイメージとは違うようだ、なんて。

あとは『パイドン』と聞いて、あれ? そんなタイトルの本が別になかったっけ?と思ったら、そっちは『パイドロス』だった。

単に表記が違うだけかと思ったら別作品ということも分かったので、ココロに沁みる系の作品らしい『パイドン』からスタートしてみたいと思います( ´ ▽ ` )ノ
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# by ulyssesjoycean | 2017-06-09 20:00 | Comments(0)

「現在」「過去」「未来」が良くない? ピコピコ用語から語学を考える

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(スランプの時は原点に戻るべし、というのが色川武大さんの教え。そういや最近は英語ばかりでフランス語やってなかったなと思い、久々にギアチェンジしてみることに。英語で書かれたフランス語の参考書というと、このUltimate Frenchをずいぶん一生懸命にやったなー)

初読の時は融通の利かないピコピコさんに驚くあまり、やたら時間がかかった山本貴光さんの『世界が変わるプログラム入門』。

自分でコードを書いてみようという今、読み直してみると「ハハーン」という箇所も増えた。この部分、そうは書いてないけど「変数」のことだな、とか。その前の分類は「クラス」になるのかな、とかとか。

この「変数」とか「クラス」という名前、ピコピコや数学を学んでるとどうにも引っかかる名称。Variablesならイメージ掴めるけど、「変数」だと急にアヤフヤになる。昔は「函数」と表記したそうだし、そっちの方がまだしもと思う。

それでハッと思いついたのは、語学をやる時の各種「時制」。ヨーロッパ言語は基本、「現在形」「過去形」「未来形」なんて呼び方あるけど、あれがスッと入っていかないのか?

自分もフランス語を生真面目に学んだ時、「半過去」というのを「半分過去」だと思っていた。ヘンな名前だなぁと思っていたけど、西村牧夫さんのフランス語文法をやったり、冒頭のUltimate Frenchを通過してようやく、「これ、Imparfait」だったのかと。

Imparfaitだから、「未完了」ということ。それがどうした理由かで「半過去」と表記されたのだな。半分過去はヘンだと思ってたけど、そういうことだったかーー

で、これと同じようなことで、「現在形」や「過去形」が、スッと入っていかない人がいるのではないか。その人の持っている「現在」の位置付けと、語学をやる上での機能としての「現在」が合わないとか。

想像するしかないのだけど、「今現在の自分」を「原点」にして「現在」「過去」「未来」を掴むとすれば、参考書の中に出てくる(つまりフィクションの世界の)時制が呑み込めなくても仕方ない気がする。想像でしかないんだけど。

以前ドイツ語を学んだ時、格変化の呼び名が「数字で表記されてる」ことにビックリした。その前にやってたラテン語では、Nominative, Genetive, Dative, Accusative, Ablative, Vocativeとご丁寧に名前がついていた。

更にそれを日本語で主格、属格、与格、対格、奪格、呼格と表記するのだからやりきれない。今では英語の呼び方だけでいいやと割り切り、日本語表記をフォローする気力すらない。どのみちラテン語辞書は外国語でしか引かないからいいや、なんて。

それがドイツ語になったら、1格、2格と数字で表されてるのが新鮮だった。Accusativeをムリに「対格」と日本語表記するより、よほど合理的に思える。少なくとも初心者向きにはなるような。

それで思ったんだけど、「現在形」や「過去形」というのも数字にしたらどうだろう。自分の時間感覚と活用形を混同するから大変なのであって、現在形=1系、過去形=2系としたらどうだろう。

原形なんか0形に表記すると、数学のゼロ=原点というアナロジーも使いやすい。何も加工されてない雰囲気が出る。これもまあ想像でしかないんだけど( ´ ▽ ` )ノ

自分の場合、語学の時制には違和感なかったけど、それなら他の人も違和感ないはずだ、というのでは話が無茶苦茶になる。現に、自分が数学に馴染めなかったのは表記のモンダイだったというのは目からウロコだったし。

パッと思いついたことでしかないけど、きっと語学がタイヘンという人は、暗記がタイヘンというより、「もっとその前の何か」が原因なのではないか、という気がする。

自分の場合、まさか「数学の表記に納得してなかった」とは夢にも思わなかった。数字の計算がニガテだから、とか思ってたけど(それもあるにしろ(´∀`*))、もっとずっと大きなモンダイとして表記につまづいていたという。

なので、数学と並んでニガテな人がやたら多い語学の世界も、アプローチ次第で印象が変わるんじゃないかナーと思ってる次第。

もっと言うと、「なんで人によって得意・不得意ができちゃうのかな」というのも知りたかったりする。ある人にできることがある人にはできない、もっと言うと「同じやり方ではスムーズに身につかない」理由が何かあるんじゃないのかな、という。

ピコピコの操作を学びながら、各種参考書が「どーもやりにくい」と感じてるので、そんなことを綴ってみました( ´ ▽ ` )ノ
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# by ulyssesjoycean | 2017-06-05 21:20 | Comments(0)

「ゴール」から「スタート」する?! ピコピコ武者修行

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(ミニミニファミコンで『スーパーマリオ』をプレイ。ダッシュやジャンプのタイミングを相当忘れてるというのに加えて、「どうやったら作れるかな」という発想を持つようになったのが大きな違いかも。)

山本貴光さんのご本からピコピコ修行が始まったけど、2年の放浪を経たいま思うのは、「プログラミングはゴールからスタートする」ということかなー。

物事の順序で言うと、スタートしてからゴールに近づいていくと思うけど、ピコピコの世界では「まずゴールを明確に設定する」のが何より大事な気配。

というか、ゴール地点がどれだけハッキリしてるかでスタートの仕方が変わるし、ひどい時には「これ、ピコピコでやることじゃないな」と「スタートしない」決断もしたり。

モンダイは、影も形もない状態でゴールを明確に設定するのが難しいのと、あとは人によっと求めるゴールが違う、ということかなー。

プログラミングの参考書に目を通すと、基本的な概念の説明があり、コマンドがあり、1から10まで一通りの機能を説明した後に、やっと「つくるもの」が出てくる。

やはり世の中には篤実な書き手もいて、それでは学びにくいから、まず「つくるもの」を設定した上で必要なことを学んでいこうよ、というスタンスも。

ところが困ったことに、ピコピコの参考書という体裁上、「つくるもの」を難しいものにするわけにはいかない。それで『テトリス』や紙とペンでも遊べるアナログゲームの「移植」が素材になる。

ここで自分が困ったのは、『テトリス』も『インベーダーゲーム』も『パックマン』も、「もうすでにある」ということ。「もうある」から教材にもなる反面、「もうある」ものを「またつくる」ことにどーも気持ちが奮い立たない。

思うんだけど、元々そっち方面じゃないのに、プログラミングをやってみようという場合、何か心に期するところがあるはず。もっとカンタンに言えば、「やりたいこと」があるんだろう。

「ゴール」と「スタート」で言うと、「ゴール地点」はその人の「ニーズ」(やりたいこと、必要なこと)から発してるので、何か「共通」の素材(テトリスやアナログゲーム)を設定された時点で、なんか自分のゴールと違う、とは感じるんだろう。

でもそんなこと言ってしまえば、100人の人がいたら、100通りのゴールがあるわけで、それを本や参考書のフォーマットで展開するのは大変な無理が伴う。それでは個人レッスンの方がいいじゃんと思ってしまうし。

ところが、学んでみようというその人にもニーズが漠然としてるので、何かの引っ掛かりは感じながらも、さりとてどうしていいやらわからないという。

言ってしまえば「これをつくりたい!」「これならつくれる!」というものを見つけた時点からピコピコ学習は「自分のもの」になるんだけど、メチャメチャ悠長な話だしなぁ。

ーー何が言いたいかというと、例によって何もないけれど(^∇^)、ピコピコ関連の参考書を見ていくと、何かムズムズするものがある。そしてその正体が「よくわからない」というのが、学ぶ上で一番困ることかなー。

そうしたギモンをとりあえず書いておこうとりあえず思いましたとさ( ´ ▽ ` )ノ
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# by ulyssesjoycean | 2017-06-01 18:28 | Comments(0)

2年越しで「1) 自分で作る」に到達! 『世界が変わるプログラム入門』

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(それまで敬遠していた自然科学やプログラミングの「道しるべ」となってくれたのが、思い返せばこの一冊。山本貴光さんの『世界が変わるプログラム入門』。ちくまプリマー新書から税抜き820円にて発売中)

最近でこそオライリーの本をせっせと漁るようになったけど、スタート地点は山本貴光さんのこの新書だった。

初めて読んだ時は、コンピュータのあまりの融通の利かなさに驚いてしまい、新書一冊を読み通すまでに2週間以上かかったような。実際の日数はさておき、えっちらおっちら進んでいった記憶がある。

その後、経済学の実際の計算をやる辺りから数学の学び直しがスタート。数学の表記に納得してなかったとわかり、x,y,zから√まで、「なんでそう表記してるのか」を調べることに。

表記に納得できると数学の考え方にも親しめるとわかったので、実際に参考書なんかも買ってみたけど、問題を解くより、表記の由来を調べてる時間の方が長くかかる。

で、ひょんなことから数学も英語で学んだ方が調べる時間が少なくて済むとわかる。そりゃそうなんだな、日本語から英語の綴りを調べるくらいなら、全部英語でやればいいじゃんと。

さらにそこから色々の経緯があって、プログラミングも英語で学んだ方がわかりやすいと気づく。なぜなら「変数」「値」など、数学と同じ表現が使われてるから。こりゃ英語でやった方が早いーー

その後も色々あるんだけどメンドイから省略( ´ ▽ ` )。『世界が変わるプログラム入門』の発売から丸2年が経過して、やっと
1) 自分で作る

[同上、p.12]

を選ぶことになったな。プログラミングの専門学校とかなら、2年で大方の科目は修了してるんじゃないだろうか。

でもそれは「プログラミングを学ぼう」と最初から思ってる人向けであって、敬遠してきた側からすればそれなりの「下ごしらえ」が必要。

ーーという次第で、大半のピコピコ系書籍は一回読んで終わりのところ、何度目かの再読に向けて久々に新書を手に取りましたとさ(^∇^)。
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# by ulyssesjoycean | 2017-05-31 22:01 | Comments(0)

らくがきカール・マルクス

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何となく興が乗ったので、カール・マルクスを描く。

描いてみて、ポンデライオンばりのモサモサと分かりました( ´ ▽ ` )ノ
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# by ulyssesjoycean | 2017-05-28 12:14 | Comments(0)

スタフォード編著じゃなくて事典だった!『The Blackwell Companion to The Enlightenment』

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(超のつく博識美術史家バーバラ・スタフォード。最近新刊ないので、前々から気になっていた編著を取り寄せてみたところ、たしかに編集はしてるけどこれ、「啓蒙事典」だったのね。これはこれで大変オモシロそうなのでいいんだけど、全体の半分くらいをRoy Porterさんが書いてるんじゃない?というくらい、その署名記事が多い。元気だなーこの人)

ヨーロッパで面白いのは18世紀!という思いがあるので、カツ丼を頼んだつもりが天丼が届いちゃったような流れだけど、天丼も好きだからまあいいや、という( ´ ▽ ` )ノ

最近は哲学思想がことのほか面白くなり、「まず私はこの人の顔が嫌いだ」(©️三島由紀夫)な印象あったヘーゲルさんも、伝記から入ると「色々あったんだねぇ」と親しみわくとわかったし。

で、そーいう19世紀にかけてのみっちりした哲学思想に馴染んでくると、当たり前だけど、「その前の時代」から影響を受けてるんだな、とも感じられてくる。

さっきのヘーゲルさんなんかは、フランス革命の勃発をリアルタイムで経験してるし、終生その出来事を大事に考えていたそうな。

ドイツというと、ルター以降の30年戦争で国土が荒廃しきって、その反動としてライプニッツさんの外交官活動があったりはしたけど、それ以上のイメージはなかった。あとは地方自治のモデルだ、くらい。

でも段々と見えてきたのは、当時のドイツは国としてまとまってないどころか分裂もいいところ、経済発展もままならず、ヨーロッパいちの「後進国」というのが、内外の客観的評価だったそう。

それだけに鬱屈していたヘーゲル青年も、フランス革命で「すごい! 人間にはこんな可能性があるんだ!!」と燃え立ったそう。

自分の中に、ヘーゲルという、なんか重た〜い思想を扱った人と、フランス革命の知識は結びついてなかったけど、ハハァ、そんなことがあったんですか、という。

そうしてみると、ヘーゲルの影響を受けた人は多いから、その人たちだってフランス革命に影響を受けたと言えば、言えなくもなくもない。なくなくない。

そういうアンテナがちょうど立ってきた頃だったので、この『ブラックウェル啓蒙事典』は、ちびちび読み進めるのにオモシロそう。

あとは最近、ピコピコ系だとかその他のなんやかんやで実用一点張り、フォローすることの多さにいささか中だるみ状態だったので、どこから読み始めてどこでやめてもいい辞書辞典のたぐいは読んでみたかったところ。

肝心のバーバラ・スタフォードさん、寄稿者一覧に名前が載ってるんだけど、署名記事が全く見つからないので、編集の方に力を入れたのかな。それにしてもロイ・ポーターさんは書きすぎな気もするけれど( ´ ▽ ` )ノ
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# by ulyssesjoycean | 2017-05-27 12:46 | Comments(0)

再開めでたい!と思ったら最終巻!日坂水柯『白衣のカノジョ 6』

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(冬目景さんのカラーイラスト目当てに買った『グランドジャンプ』で、これはと思って読み始めたのが日坂さんの『白衣のカノジョ』。掲載誌のリニューアルが複数重なったので、再開はいつかなーと思ってたらこの6巻目で最終巻のよう。集英社ヤングジャンプコミックスとして税込648円にて発売中)

電子化やツイッター発で気になるマンガも増えたけど、一方で掲載誌がバンバン変わるなど、『平家物語』的なエピソードもそりゃ当然ある。

でも変化は良しと捉えていかないとただただアレな感じになる。だいたい、ギリシャだかエジプトの石碑を解読したら「昔は良かった」と書いてあったそうだし( ´ ▽ ` )ノ

そうそう、キョーミある経済学の考え方に「現状維持バイアス」というのがある。ニンゲンはプラス(良いこと)とマイナス(悪いこと)で言うと、マイナスをプラスの2倍強く感じるんだとか。

100ドル得した!という嬉しさと、50ドル損した!というガッカリ感は、大きさ(絶対値)が等しいんだって。額面で言えば半分のはずなのに、そうは感じ(られ)ないのがニンゲンのサガだという。

「何かを変える」行動を取りにくいのも、そうしたメンタリティを反映してるそうな。要するに、変えた後で結果が悪くなったらマズイ、というリスクを重く見ちゃうから、変化は敬遠されるそう。で、こういうのを「現状維持バイアス」と呼ぶのだって。

愛読してたマンガの新刊が出たぞ!と思ったら、アレ? 最終巻なの?というあたりから、話が「現状維持バイアス」になったけど(^∇^)、まずは新刊が出たという方の「プラス」を受け止めたい。

新刊ということで言えば、『白衣のカノジョ』ほどではないけど当たらずとも遠からじな状況だった横槍メンゴさんの『レトルトパウチ』も4巻が発売されたみたい。

先日読み終えた『納品をなくせばうまくいく』の例えで言うと、マンガ雑誌はそれこそ「中身をガッチリ作り込んでから発売する」わけだから、色々と考えさせられるナー。

とよ田みのるさんがツイッターで発表した「赤さんマンガ」なんか、予想以上に大好評で、そっからシリーズ化したり。『納品を〜』では、必要なものを一個ずつ投入する「アジャイル開発」が紹介されてたけど、とよ田さんのマンガなんかもその例なのかな。

アジャイルは名前だけ聞いていて、うまく導入するタイミングが掴めない、と思ってきたけど、案外マンガの世界にも当てはめることできるのかな。

何にしても、『白衣のカノジョ 6』と『レトルトパウチ 4』は早く買って読みたいです→まだ買ってなかった!( ´ ▽ ` )ノ
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# by ulyssesjoycean | 2017-05-24 18:28 | Comments(0)

「意味のイノベーション」の変奏曲? 『納品をなくせばうまくいく]

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(タイトルに釣られて手に取ったところ、なにより「文章がしっかりしてる」ことに感銘を受ける。ビジネス系の書籍で、即座に購入を決めたレアケースだな、これは。日本実業出版社から税込1,728円で発売中)

ゲーム制作会社を描いた傑作マンガ『大東京トイボックス』でも、「デスマ」という言葉が出てきたけど、ピコピコ関係の開発はとかくタイヘンなことになりがち。

なんでそんなにタイヘンになるのかというと、「納品」(=〆切)という「システム」に原因があるのではないか、というのがこの書籍。

で、そっから先、「ギョーカイはこんなにタイヘンなんだ!」という暴露話になるかと思うと、そうならない。著者の倉貫さんはエンジニアとして相当苦労もされたと思うけど、その点のエピソードは殆ど語られない。

これはフツーのビジネス書とは違うぞーーと思って読み進めると、なにより文章がカッチリしてる。流行りの横文字オンパレードでも、美談や精神論一辺倒でもない。即座にこれは買わなくちゃ!と思ったなヽ(´▽`)/

読んでみると非常に腑に落ちる反面、競合がいないというより、極めて真似しにくいスタイルだな、と感じる。

まずエンジニアさんが「技術顧問」としてお客さんに対応するーーエンジニアというより「顧問弁護士」のイメージが近いと、本文中にも再三取り上げられてたけど。

言ってみれば「ピコピコに向き合う」だけが開発の仕事じゃないよ、ということだと思うけど、そういう人がどのくらいいるのかなぁ、という。

別にこれ、業種はピコピコに限らないわけで、最初から最後まで、全てのギョームをやりきる/やりきれる人が必要な方式。マネしようったって、そう簡単にできるものじゃない。

腰を据えて読み切ってみた感想として、これも1つの「意味のイノベーション」なのかな、と。照明器具としてのロウソクから、雰囲気を演出するキャンドルに変わったみたいに、「ソフトウェア開発」の意味にイノベーションを起こす、的な。

意味のイノベーションの大事なこととして、テクノロジーのイノベーションほど無茶苦茶に売り上げを伸ばすわけじゃないよ、というのがある。でも、少人数、低コストでも導入できるのが「意味のイノベーション」の強み、と。

倉貫さんの会社も、ある種「継続可能な利益は出す」だろうけど、それで「ボロ儲け」は狙ってないというか、狙わないからこそ、少人数で確実なキャッシュフローを取る、という。

「意味のイノベーション」は、『デザインの次に来るもの』として先日発売されたばかり。この『納品をなくせばうまくいく』は2014年に初版。うーむ、やはり何か同じことを考える人はいるものだと、そのことが参考になったなー。
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# by ulyssesjoycean | 2017-05-22 18:22 | Comments(0)

まさかの2冊同時発売! 漫画雑誌『架空』15・16号

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(そのタヌキ絵に仰天して愛読することになった、川勝徳重さんと、川勝さん差配と覚しい『漫画雑誌 架空』。ちゃんと読み込んでから感想を、と思っていたけど、雑誌は初動が何よりとも思うので、ザッと目を通した今の時点で「些か提灯を持つておく」(by 内田魯庵)。

夏目房之介さんのブログを通じて、「これはヘンな人だ」と、鬼太郎の妖怪アンテナよろしく、ヘンな人アンテナがビーン(^∇^)

貸本漫画の体裁を再現した『蝸牛』、こんな脱力したタヌキは相当な画力がないと描けない!と模写までした『架空』(昭和我楽他万歳記)。

過去の作品に影響を受けるだけでなく、それを雑誌の形にまで持っていく気力と根性がスゴイ。で、今回は15・16号の2冊同時刊行というから、これは「どうかしてる」(©︎みうらじゅん)。

15号を開くと、なーんかやたら完成度の高いネームが載ってると思ったら、『珈琲時間』の豊田徹也さんだったり、ジャズ評論やデモ音源CDまでつくカオスぶり。

今回とくにパッと開いた印象が強かったのが、木下竜一さんの掌編。この人の描く女の子の絵は何か心に訴えるチカラがあるなーと。奇を衒った絵柄では全然ないだけに、余計フシギ。

フシギと言えば、こうしたカッ飛んだ作りの漫画雑誌に10数人の寄稿者がいて、さらに編集後記を見ると、年代的には大学2〜3年生の人もいたりして。

川勝さんによる「まえがき」を見ると、「去年あたりから自分のところに若い漫画家志望者や、大学に居場所のなさそうな青年がやたら集まってくる」とある。

最近つくづく思うんだけど、探してみると「類友」はグローバルレベルで見つかるという。もっと進むと、「探さなくても見つかる」とわかってきたりして( ´ ▽ ` )ノ

おかしなもので、フランスやイギリスの若い友人も、国籍や言語より「ヘンな人仲間」という括りがデカイ。伊集院光さん言うように、ラジオの深夜放送を聴いてる人がいると、連帯感がスゴイ、みたいな。

ただ一方で、そうしたヘンな人・類友の「ハブ」になる人(場所でも良い)がいた方がいいみたい。「まえがき」にあるように、川勝さんご自身がハブになるだけでなく、活動場所としての雑誌も出すあたりが頼もしい。

あとは15号についていた伊藤尚毅さんの音源『デモテープ』、いま聴いたらコレが超イイ! 自分は音楽好きだけど、「はっぴいえんど」や細野晴臣さんをちゃんと聴いたことなかったので、むしろ新しいものを聴いた感触。

ーーと、ここまで書いてきて、肝心の雑誌の買い方でハタと立ち止まる。東京のコアなリアル書店で購入できるみたいだけど、以前は川勝さんのTwitterのDMで直接注文できたからナー。

言っていても仕方ないので、ここにコミックナタリーのリンクを貼っておきます( ´ ▽ ` )ノ
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# by ulyssesjoycean | 2017-05-16 01:15 | Comments(0)

「所有」のスタートは「略奪」だ(?) ヴェブレン『有閑階級の理論』

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(ソースティン・ヴェブレンの『有閑階級の理論』。世界史で名前が出てくるくらい有名だけど、有名すぎてかえって読まれないという。アメリカの経済学者なのに、変わった名前だなーと思っていたら、ノルウェー移民二世なんだそう。納得)

経済学の本というアタマがそもそもなかったので、今まで完全にスルーしていた『有閑階級の理論』。読んではみたものの、ヴェブレンさんの「結論ありき」な話の進め方に違和感を感じてしまう。

近代の私有財産や所有は、すべて「略奪行為」から始まっている、そして略奪(人のものをぶん取る)という効率的なやり方に対して、「労働による生産」(身体を動かす仕事)は非効率的、つまり蔑視の対象となるーー

そりゃそういう面もあるだろうけど、ヴェブレンさんは「それしかない」と切って捨ててるので、要所要所で面白そうなことは言ってるのに、まるで頭に入ってこない。

なんだっけ、神山健治さんが押井守さんから学んだ企画のキモに、「断定するな」があったな。

要するに、見てる人を誘導しようとすればするほど、かえって反感を持たれてしまうという現象。経済心理学では「ブーメラン効果」なんて気の利いた言い方まであるし。

だとすると、ヴェブレンさんは投げるブーメランの勢いが強すぎて、放り投げてしまう格好。これ、言い方が違ったらもっとスッと入れるのになぁ。

ただその中に、キーワードとしてrespectableが散見される。「尊敬される」というのではなく、「体裁がいい」ということで、19世紀の代名詞が「リスペクタブル」だったりする。

体裁がいい、とは、その実「体裁しか良くない」というアレなニュアンスもあり、ヴェブレンさんは時代を覆う取り澄ました雰囲気に我慢がならなかったんだろう。で、ブーメランをぶーん( ´ ▽ ` )ノ

ヘーゲルさんが、「哲学はその時代の子である」と言ったのも頷けるナー。どんなものでも、その時代の影響からは逃れられないよ、と。

ヘーゲルさんはそのことを分かっててそう言ってるんだけど、ヴェブレンにはそういう客観性は感じないかな。その辺りがたいへんもったいない。

私有財産とか所有権は法律の分野でもいの一番に取り上げられる重要な項目らしいので、経済の土台としてもちゃんとおさえておきたいけど、あまりに基本すぎるためか、これだ!というギロンが見つけにくい。

数学の学び直しをしたとき、因数分解(Factorization)だけはその歴史が見つからず、大いに困ったことと似てるかも。基本の項目ほどちゃんと取り扱うのはむずかしい、みたいな。

そういえば、敬愛してやまぬプルードンさんが『所有とは何か』(Qu'est-ce que c'est la propriété?)を書いてると思い出す。翻訳はヌーという事情あったようなので、原書で何とか見られないかな。
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# by ulyssesjoycean | 2017-05-13 12:00 | Comments(0)