「ナベシン」といえば渡辺信一郎(orワタナベシンイチ)であるけれども、
「ハセシン」といったら長谷川伸。いや、いま考えたんだけどね。
チラッチラッと名前を耳にするので今回、言葉遊びの参考になればと思い(?!)、
『股旅新八景』(国書刊行会)を手にする。
まだ最初の一篇なんだけど、文章がえらく乱暴なので驚いた。これはもちろん、渡世人が出てくるから言葉遣いが荒っぽい――ということでは勿論なくて。
「ムム?」っと言うような独特な文章のつながり。
副詞はここに置いた方が座りがいいんじゃないか――なんて思うんだけど、それはやらない。力ずくの文体という印象。
なんで長谷川伸を知ったのか――というと、これが押井守氏なんだよね。古本屋で見つけた長谷川伸に出会って、
「こういう文章を書きたい」と思うに至ったそうな。
そうして読み進めていくと、
『イノセンス』に出てきたセリフがあって驚く。
「さんづけに呼ばれるような貫禄不足じゃねえ」(同上 p11)。なるほど、これが元ネタだったのね。
そういや
『イノセンス』で思い出したけど、同作のBDはレンタルされてないのかな。これはBDで見るべき作品の由、色々なところで伺うのだけれど、肝心のソフトがレンタルショップに置いてないんだよね。
『スカイ・クロラ』はあるのになー。