――といったダジャレスタートでボケざるを得ないぐらい、ミシェル・ビュトール
『心変わり』の岩波文庫が、
「オモシロイから読んでくれ!」オーラを発している。
迷惑する人があるといけないからぼかして書くけれども、同文庫の訳者氏については、まずは書誌・編纂に長けた方という印象で、好んで訳書を通覧してきたわけではなかった。
なので今回も、
「まあなー」ぐらいの気持ちで取り寄せたら、あれあれっ?! 今までのと雰囲気が違うぞ――と。
一ページ目から本を読むことはない、どこかをぺらぺらっとめくり、それで読むかどうかを決め、やっと一行目に入るのだ――とは、柳瀬尚紀氏が言っていたことだけれども、今回はまさにそれ。
その段階で
「これは!」という感覚があったので、これから読む進めるのが楽しみだ。
(例えがあってるかどうか判らないけど、居合いの剣士が向かい合った瞬間、「おぬし、できるな」と分かるようなものだろうか・笑。
本読みの「カン」みたいなものだよね。さすがに打率100パーセントってことはないんだけれども)