ジュール・ヴェルヌの作品が予想以上に面白かったので、それに味をしめ、今は
『地底旅行』(岩波文庫)。
暗号が出てくるところなど、けっこう推理小説的なオモシロさがあり、読み進めるのが楽しみだ。
そういえば、十九世紀の小説にやたら
「地下」が出てくるのはなぜか――という、研究書があったなぁ。たしか
『地下世界』というタイトルだったと思ったけど。
それでいまでも覚えているのは、まったく畑違いの訳者氏が担当したようで、索引に
「チャールズ・ボードレール」という項があったこと。
まあ、人名・地名は一番厄介なところなので、うっかりがあっても致し方ないとも思うけれど、いくらなんでも
「シャルル・ボードレール」が
「チャールズ・ボードレール」はないでしょうと。
それで結局、同書には目を通したはずが、そのこと以外はすっぱり忘れてしまったという(笑)。そういうところでつまづくと、読み手としては思いきり盛り下がるよね。
ジュール・ヴェルヌの研究書としては、ミシェル・セールの
『ジュール・ヴェルヌの青春』という一著があるらしく、懇意の図書館から原書を借りてこようと思ったけど、やっぱり希書扱い。むずかしい。
(ヴェルヌで読みたいものといえば、あとは15少年漂流記かなー。でも原題を見ると、「二年の休暇」という意味なんだよね。邦題はどなたがつけたものなのか、すごく気になる)