青息吐息で、スタフォードが執筆している第一章を読了。しんどかったー。
というのも、
『ヴィジュアル・アナロジー』以降になると、関心がガターンと変わっている印象がある。
たとえば
『ボディ・クリティシズム』~
『ヴィジュアル・アナロジー』までは、とかく分析に傾きがちな
「言葉」だけではいけない、もっと
「ヴィジュアル」を意識的に使いながら物事の接点を探ろう!と、そういうことだった。
それが
『エコー・オブジェクト』から、ヴィジュアルというテーマをもっと広げて認知科学・神経美学にまで行っちゃったから、その論旨をフォローするのがどえらく大変になった。
まず単純に英語が分かんないという。
「前頭葉」「小脳」「海馬」「神経伝達物質」などの基本用語を英語でなんとかいうか知らない。
で、その分かんない用語を前提に、そこで行われている知覚現象や美的感覚という抽象的な話を造語もりだくさんの英語でやられるから、ナンニャー!となってしまう。
その流れで、今回の新著もしんどかったけど、最後の方でやけに分かりやすい一章があり、これを丁寧に読めばいいのかも。
とにかく主張は一貫していて、
「科学者と人文学者が互いに離れているのがイカン」「脳科学的な知見を盛り込んだ教育学があるはずだ」と。
やっぱり、IT技術でいろんなものが視覚化できるようになったのに、なぜそれをペダゴジックス(教育学)の現場に生かさないのか――と、その辺は
『ボディ・クリティシズム』からブレてないなぁ――と感激する。
(そもそも、絵を描くようになったのはスタフォード氏のおかげだからなぁ。考えていることを表すのに、絵というものはものすごく優れてるね)