先日お教えいただいた、原泰久
『キングダム』(ヤングジャンプコミックス)。どれどれ――とチェックしてみると、これがオモシロイ!
近年は少女マンガを中心として、女性作家の作品に軸足を移してるので、こうしたザ・少年マンガ!といった作品にはあまり触れてこなかったけど、これは良いですな。
中国史もので、秦の始皇帝前史――といった内容。上手な絵ではないかもしれないけど、なんとも力のある絵柄。
読んでいると、フッフッと司馬遼太郎
『項羽と劉邦』(新潮社)で得た知識がクロスしてくるのも、読み手としては楽しいところ。あー、そんな話だった――みたいな。
こういう作品を読むと、強い物語性は、古典に求めたほうがいいのかな――という気がする。中国・日本の戦乱時代ものというかね。
こういうとき、不思議とヨーロッパ文学ではあまり思い当たるものはないんだよなー。シェイクスピアにもハル王子が登場するヘンリー何世とかいう作品があったけど、ここまでスケールがでかくない。
『キングダム』、つまりは国盗り物語だから、こっちはアツイのなんの。ちょうどアジア圏の勉強もしようと思ってたところで、実に良い作品に出会えた。当面の楽しみだな。
(同時期に司馬遷の『史記列伝』にも目を通したけど、どういうのか、あまりピンと来なかった。残念)