初回放送の視聴率も健闘した
『ブラッド+』、第三回では
画面レイアウトも持ち直し、見ていてウキウキする画面構成が頻出。やはりこうでなくては。
「内容などもはやどうでもいいので(高山宏)」とは言わないまでも、ひたすら気に入った画面を静止画にして、レイアウトをチェックする。何が、と言われると困るが、これはこれで楽しい作業。
ごく大雑把ながら、ペンを定規に見立てて、消失点を調べた上で絵をなぞってみるが、消失点が多ければ多いほど(たとえば三点透視だと)、人物を描くにも、三方向にある消失点が関係してくるので、作業が恐ろしく煩雑なものになる。言ってしまうと、
画面中が補助線だらけになってしまう。レイアウトが良くない、などと軽々しく言うものではないな。
(こんな画面の中で人物を動かすのはシンドイよなぁ)
主人公
小夜(さや)が、忌まわしい記憶と共に学校内をうろつくシーンでは、ものの見事に教室内が
寒色系の色に染まっていて、そんなの当たり前、と言われればその通りだけれど、こういう小さな色彩上の発見も、こちらにとっては楽しいことこの上ない。
(http://www.k3.dion.ne.jp/~saishiki/emotion.htm)
そういった意味では、先日見るのが何度目かの
『フレンチ・コネクション』を見ると、主演の
ジーン・ハックマンや
ロイ・シャイダーも良いのは言わずもがな、(良い意味で)カメラワークとレイアウトでもっている映画という印象をうけた。しかしこれもアニメーションを、
『ガンバの冒険』でレイアウトをやった小林七郎氏の著作に出会わなければ分からなかったことである。深謝。