みなもと太郎の傑作歴史マンガ『風雲児たち』にちょこっとだけ言及されていた頼山陽。
らいさんよう、と読むのか、らいざんよう、と読むのか未だに分からないながら、各方面からその名前が聞こえてくるので気になっていた。
それが高山学派つながりで、頼山陽の名前が入ってきて、あわせて菅茶山にも言及されていたことから、ついに閾値を超え、この一冊を手に取ることに。
で、実際に読んでみると、頼山陽はかなり屈折した人柄と経歴で、それを拾い上げたのが菅茶山ということらしい。
狷介と温厚を絵に描いたような二人の交友が、特に、うんと年少の頼山陽が書いた手紙が、苦しい胸の内が切々とつづられていて、感慨深いものがある。
『日本外史』を書いたエライ人、という程度の認識しかなかったけど、色々のことあって若い頃に座敷牢に幽閉されていた(!)という過去を知ると、やはりそういうバックボーンあるからすごい仕事をしたのかな、とも思えてくる。
でまた、そういうキテる人を見守った菅茶山の人柄もまた興味ある。まだまだ読み始めたところだけど(漢文ばかりでそうスラスラとは読めない!)、読了するのが楽しみな本だなー、これは。