(TBSラジオ『伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!』で取り上げられていた『オルカ』。フラワーカンパニーズのボーカル鈴木さんのイチオシだということで、発掘良品として再入荷されたそう。1977年に劇場公開)
『ジョーズ』が当たったから動物モノのパニックムービーが雨後の筍のごとく製作された時期に、「これは全然ちがうんです!」とフラカンの鈴木さんが力説されていたので思わずレンタル。
ジョーズはサメ、オルカはシャチで、なるほど妻子を奪われたシャチが繰り広げる復讐劇ーーなんだけど、まず思ったのは「これどうやって撮影したんだろう?」ということ。
復讐に狂うオルカが数々の施設を破壊して回るんだけど、遠景で火花が上がる中、水面から雄々しくジャンプするオルカーー
他にも「ああ、良い画が撮れてるなぁ〜」と感心して見るんだけど、そんな爆破のタイミングとシャチのジャンプを合わせられるもんなの?という。当時の合成はオプチカルという光学撮影で、そういうことなのかなー。
フラカンの鈴木さんはある種「粗い映画」を指示していて、『オルカ』もその意味では、お話の持っていき方が強引だなーと感じる面も正直あるけど、それがいい!みたいな。
シャチがただ泳いでるシーンや、夕陽に映える海など、ストーリー以外のところがグッと来たなー。音楽も琴線に触れるものがあると思ったら、まさかのエンニオ・モリコーネ。
最近は「自分の好きそうな作品」ではなく、「人から勧められない限りまず観ない映画」を手にするようにしてるので、『オルカ』もそうした意味で貴重な一本だった。
スターウォーズ以前の時代にどうやって撮影したんだろう?と思わずにいられない良い絵が撮れてる佳作だと思います^_^