ぜひ一度試して欲しい。テレビに映る人物の目の高さにペンを合わせてみよう。画面内の人数がいくら変わっても、その目線の高さは変わらないはず。見せたいものの目線に合わせる、これがカメラを使う時の約束だということに、恥ずかしながら今の今まで気がつかなかった。
法則1:見せたいものにアイレベル(目線)を合わせる
法則2:人物のバストアップ部分を、「縦フレーム÷(見せたい)人数」という比率にする
「法則2」が少しややこしいが、フレーム内に四人いるのであれば、その人たちのバストアップ部が、画面の四分の一になるようにする。三人であれば三分の一。その中の一人に焦点を当てたいのならば、パース(遠近)をつけて、見せたい人物のアイレベルに合わせる(とはいっても、画面内の比率は大体の目安。厳密な数字ではない)。
こういうのは文章でやっても仕方がないので、引用・出典を明記し、一番分かりやすい
『愛のエプロン』と
『マンガ夜話』を例として取り上げてみたい。
(フレーム内に二人のバージョン
図版出典 テレビ朝日『愛のエプロン』
http://dijpistol.pussycat.jp/snap_img_2005-03-03_04-51-22.jpg)
(フレームに遠近がついたバージョン
同上
http://dijpistol.pussycat.jp/snap_img_2005-03-03_04-41-40.jpg)
(フレーム内の五人を等しく見せたいバージョン
図版出典 NHK『BSマンガ夜話』
http://www.dice-k.com/entryimage/mangaya.jpg)
実はこの三つとも、
「アイレベル(目線)」の高さは殆ど違わない。もちろん、フレーム内に一人であっても二人であっても、そのアイレベルは変わらない。次にカメラを使うときは、ぜひこのことに留意していただきたい。恐らく、テレビや映画、写真の見方が変わるはずである―――なんていっても、やってる人からすれば常識なのだろうが。