文学古典を原案にした
『巌窟王』が大変オモシロかったので、同じGONZOの作品だし――と思って手にとったけど、うーん、二匹目のドジョウはいなかった感じ。
本筋のストーリーはともかくとしても、コーディリア(リア王)とかハーマイオニ(真夏の夜の夢)とか、他のシェイクスピア作品のキャラクターがごっちゃになって出てくるので、見てると
「あれっ?」っとなる。
シェイクスピアは、自分にとってジョイスと並ぶ英文学の出発点だけど、37作すべて読むと、
「全部は読まなくてよかったな」ということがよくわかる。
中でも、
『ロミオとジュリエット』は、有名な作品だし――ということで期待もしていたのだけど、実際読んだら、これがまるでピンとこなかった。
単純に
「オモシロさ」ということで言えば、
『ヴェニスの商人』だろうし、いつも心にひっかかる作品といえば
『ハムレット』だろう。
どうせアニメーションにするのなら、シェイクスピアの最高傑作
『十二夜』をやってほしかったかな。今でも年に一回くらいは、手に取るもんね。
(シェイクスピアは、白水Uブックスの小田島雄志訳でぜひ! 言葉遊びをすべて訳しきった小田島氏に感謝!)