雑誌についてはあまり明るいニュースを聞かない中での創刊ということで、どのような
「戦略」で攻めてくるのか、ひそかに楽しみにしていた。
ざざざーっと全体に目を通すと、意図的にエロは排除した構成、戦闘シーンはあっても
「殺戮」はないとか、それから推すと、対象年齢は小学校高学年から中学生前後だろうか。
目玉である巻頭には何をもってくるのかな――と思ったら、これがまるまる最新ゲームの紹介。
巻頭の連載も、そのゲームとのコラボ企画のようだし、
『NARUTO』の岸本氏が描くマンガも非常にゲーム的。
『吼えろペン』言うところの
「コミカライズ」ですな。
「なかみ」よりは
「つくり」に深甚の興味があるこちらとしては、ぜひ編集長のコメントなりを読みたかったのだけど、そういうものはついに見当たらず(T-T)。残念。
できれば一冊あがなって――とも思ったんだけど、ここ最近、いよいよ少年マンガ的な戦いの構図が苦手になってしまい、どうしても手が出ない。
以前、犬山犬子(いぬやまいぬこ)氏が、
「絵が劇画っぽいのがダメで」というようなことをおっしゃっていたけど、心情としてはそれに近いかもしれない。
「ああ・・・少女マンガのときめきが恋しい――」というのは
『オトメン』のセリフで、さすがにそこまでではないにしても、少年マンガの
「線」がしんどいというのはだいたい同じ。
愛読してる
『とめはねっ!』にしても、相当に整理された描線で――と書いたところで、一番好きな島本マンガは全然そうじゃないだろ――ということに思い当たる。
ということは、問題になるのは
「線」でなくて
「戦闘」なのかな。
島本先生が描くマンガも、一見戦っているようで、相手はいつも
「自分自身」だからね。やっぱりその辺に
「読める/読めない」の分岐点があるのかなぁ。