ここ最近、人文関係の話題が遠のいていたのか、来ましたな! 人文の波が!!
まずは、ずーっとテーマだった
「観相学」について、そのものズバリ
『ヨーロッパ人相学』(白水社)という本が出ている由。
著者が複数いるようなので、論考集という感じだろうか。参考文献が殆どないなかで呻吟していただけに、これは嬉しい。企画倒れになっていないことを望む。
あとはこれ。ブッツァーティ。
「シロクマ」を名乗るぐらいだから読んでいたほうがいいでしょう――というのは冗談で、ブッツァーティというのはどこかで聞いた気がするんだけど思い出せないから。
気になるのは、訳者に天沢退二郎(あまさわたいじろう)氏の名前が見えることかな。
『電脳コイル』の磯光雄監督が影響を受けたというので氏の児童小説を読んだんだけど、頭の中のイメージをはっきりさせないまま文章にしちゃってるから、
「それはないでしょう」という描写が続出。
ファンの方も多いそうなので心苦しいんだけど、これはやっぱり言っておきたいところ。万一、翻訳に問題あるようなら、原書をあがなって読めばいいんだし。
最近はじめた
「流通」の勉強は、例によって参考文献の少なさに愕然となる。
そこで思い出したのが、中野晴行氏の
『マンガ産業論』(筑摩書房)。そういや未見だったんだよね。
その補足というか、そうなって欲しいのが、石川光久
『現場力革命』(KKベストセラーズ)。
人も知るプロダクションIGの社長。押井守氏の著作でも再三言及されている通り、相当にオモシロイ人らしい。
前々から興味はあったんだけど、同スタジオを取材した本が、ライター氏の文章があまりにも拙劣で、怒髪天を突くところを通り越して、
「キーッ!」となってしまった。
そういう思いがあるだけに、この一冊は、どうかちゃんとした本でありますように。もう祈るような気分。
あとはタカヤマ学派として、ユベール・ダミッシュの
『雲の理論』(法政大学出版局)とストイキツァの
『影の歴史』(平凡社)を読んでおきたい。